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『LIFE!(ライフ)』(2014)は、雑誌「LIFE」の写真管理部で働くウォルターが写真家のショーンを探しに冒険へ出るヒューマン・アドベンチャー映画です。
冒険心をくすぶるストーリー、圧巻の大自然パノラマだけでなく、人間ドラマ、CGを駆使した空想シーンも見どころ。
ベン・スティラーが監督兼主演を務めました。
冒険×ドラマ×空想で魅了する『LIFE!』(2014)について、あらすじと感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます!
目次
『LIFE!』(2014)の作品情報
作品情報
原題:The Secret Life of Walter Mitty
公開年:2014年
製作国:アメリカ
上映時間:115分
ジャンル:アドベンチャー
監督とキャスト
監督:ベン・スティラー
代表作:『ズーランダー』シリーズ『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(2008)
出演者:ベン・スティラー/吹替: 岡村隆史/堀内賢雄(ウォルター・ミティ)
代表作:『メリーに首ったけ』(1998)『ミート・ザ・ペアレンツ』シリーズ
出演者:クリステン・ウィグ/吹替:三石琴乃/安藤麻吹(シェリル・メルホフ)
代表作:『ゴーストバスターズ』(2016)『オデッセイ』(2015)
出演者:ショーン・ペン/吹替:山路和弘(ショーン・オコンネル)
代表作:『ミスティック・リバー』(2003)『アイ・アム・サム』(2001)
『LIFE!』(2014)のあらすじ

ウォルター・ミティ:ⓒ20th Century Studios
雑誌「LIFE」の写真管理部でネガフィルムを管理する仕事をしているウォルター・ミティ。
彼は同じ会社に勤めるシェリルに惹かれていたが、声をかける勇気もなく、彼女が登録しているマッチングサイトに登録してコンタクトをとろうとしていた。
ある日、会社に出勤したウォルターは会社が買収されて再編、ウェブ事業にして人員削減されることを知らされる。
再編担当のテッドに嘲笑されながらもウォルターが仕事場に行くと、写真家であるショーンの25番目のフィルムがないことに気づく。
その直後、集会があるからと25番目のフィルムの提出を求められるウォルター。
とりあえず、何も持たずに集会に行ったウォルターはライフが休刊になり、リストラがあることも告げられてしまう。
『LIFE!』(2014)の感想

ウォルター・ミティ:ⓒ20th Century Studios
圧巻の大自然
『LIFE!』(2014)では圧巻の大自然が見どころになっています。
ウォルターは写真家のショーンを探しに冒険(旅)に出かけることになるのですが、その道中に出くわす大自然が圧巻!
大海原や火山のある山脈、アフガニスタンの一面雪化粧の高山など、息を呑むような大自然パノラマが待ち受けています。
特に印象に残ったのはアイスランドの大自然が広がる道路で、ウォルターがスケボーに乗って滑走していくシーン!
本作では大自然に圧倒されてください。
ウォルターの空想シーン
ウォルターには空想するクセのようなものがあり、物語の所々で空想シーンが入ってきます。
その空想シーンも『LIFE!』(2014)の見どころ。
空想シーンにはCGが使われるのですが、とてもユニークになっていて、おもしろいです。
中でも印象的だったのは、エレベーター内でウォルターと再編担当のテッドがちょっとしたことで言い争いになるシーン。
2人はエレベーターを突き破ってビルの上階から地上へ転落していき、ヒーロー映画顔負けのアクションを繰り広げていきます。
この他にもユニークな空想シーンがあるので、ぜひ注目してみてください。
チャレンジしたくなる映画
『LIFE!』(2014)を観ると冒険やチャレンジをしたくなります。
それはなぜかというと、本作は主人公のウォルター・ミティが人生を変えていくストーリーでもあるからです。
マッチングサイトのプロフィールに何の体験も書くことがない。
気になる女性に好意を伝えることもできず、理不尽で嫌味なボスに何も言えなかったウォルター。
しかし、そんな彼が勇気を出して冒険していくことで、人生も人格も変わっていきます。
「人生を変えたい」「チャレンジしたい」と思っている人にはぜひ観て欲しい映画。
世界を見よう
危険でも立ち向かおう
壁の裏側をのぞこう
もっと近づこう
お互いを知ろう
そして感じよう
それが人生の目的だから
ウォルターが旅に出る時の格言です。
チャレンジ精神を忘れ、なんとなく日々を過ごしている大人の人は観るべき!
【ネタバレあり】『LIFE!』(2014) は実話? 原作や元ネタを紹介

ウォルター・ミティ:ⓒ20th Century Studios
『LIFE!』(2014)の原作は1939年にジェームズ・サーバーが発表した短編小説『ウォルター・ミティの秘密の生活』です。
本作はこの小説を原作にし、1947年に公開された『虹を掴む男』(1947)のリメイク作品。
つまり『LIFE!』(2014)は、
短編小説⇒映画化⇒リメイク
という段階を踏んだ作品になっています。
元ネタである小説は非常に短い小説となっており、主人公の職業も設定されていません。
『LIFE!』(2014)に登場する楽曲とは? 主題歌や挿入歌を解説

ウォルター・ミティ:ⓒ20th Century Studios
ここでは『LIFE!』(2014)に登場する楽曲を紹介していきます。
・ダーティ・ポーズ/オブ・モンスターズ・アンド・メン
・ステイ・アライヴ/ホセ・ゴンザレス
・ファー・アウェイ/ジュニップ
・ドント・レット・イット・パス/ジュニップ
・レイク・ミシガン/ローグ・ウェイヴ
・エスケイプ(ザ・ピニャコラーダ・ソング)/ジャック・ジョンソン
・愛の残り火 [feat. ザ・ウェザー・ステーション]/バハマス
・ザ・ウルヴス・アンド・ザ・レイヴンス/ローグ・ヴァレー
・スペース・オディティ (ミティMIX) [feat. クリステン・ウィグ]/デヴィッド・ボウイ
・#9ドリーム/ホセ・ゴンザレス
・マンイーター/グレイス・ミッチェル
どの楽曲も映画の世界観とマッチしていました。
特に主題歌にもなっている『ステップ・アウト』は冒険に飛び出してたくなるような、素敵な楽曲になっていますので、ぜひ聞いてみてください!
大物写真家からウォルターに託されたネガに込められたメッセージとは?

ウォルター・ミティ:ⓒ20th Century Studios
映画の冒頭で写真家のショーンはウォルターに託されたネガについて以下のように語っています。
25番は俺の最高傑作だ
これが人生(ライフ)の真髄だと思う
いい仕事をしてくれ
さらに「素晴らしい仕事に感謝」と財布にもメッセージがあります。
25番のネガはウォルターが仕事をしているネガなのですが、ショーンはウォルターに感謝をしていたのは間違いないでしょう。
ウォルターが自分の撮ったネガをとても大切にして管理しているからです。
もしウォルターが真面目に仕事をしていなければ、ショーンの撮った写真は表紙になっていません。
どんな地味な仕事でも“誰かの役に立っている”し“感謝されている”という意味がこもっているのだと思います。
真面目に頑張っていればきっと誰かが見てくれているはず。
その誰かはショーンのように意外な人なのかもしれません。
【ネタバレあり】『LIFE!』(2014)の最後は? ラストシーンや結末を解説

ウォルターとシェリル:ⓒ20th Century Studios
『LIFE!』(2014)の最後は心温まる素敵なシーンになっていました。
そのラストとはショーンが最高傑作と評していたネガが実はウォルターで、LIFEの最後の表紙を飾っているというラスト。
このシーンは胸が熱くなりました。
さらに良かったのが、ウォルターとシェリルが手を繋いで歩く最後。
冒頭では手を繋ぐことはおろか、空想でしか会話できなかったウォルターが冒険をした結果、ここまで変われたのです。
人生、勇気を出して一歩を踏み出せば変われる。
そう思わせてくれる素敵なラストシーンでした。
【レビュー】『LIFE!』(2014)の評価・評判

ウォルター・ミティ:ⓒ20th Century Studios
『LIFE!』(2014)はどのような評価がなされているのでしょうか。
映画レビューサイトでのレビューをいくつかまとめると、
・「いい映画だなあと。勇気が出る映画。こういう映画を大事にしていきたい」
・「下向きそうなとき、諦めそうなとき、ため息で埋まりそうなときに背中をグッと押してくれる映画だ」
・「人との巡り合わせ、一歩踏み出す勇気、知らない世界の美しさを表現しているところは本当に素晴らしい」
など、絶賛のレビュー多数!
日本のレビューサイトの点数は5点満点中3.8という高評価に。
映像や音楽が美しいというレビューも多い評価でした。
『LIFE!』(2014)のまとめ

ウォルター・ミティ:ⓒ20th Century Studios
チャレンジや人生を変える勇気を与えてくれる『LIFE!』(2014)。
美しい大自然や音楽も魅力的でした。
人生の目的、人生とは何かを考えさせてくれる作品にもなっています。
現実に慣れて何をしたいのか忘れてしまった大人の人達、ぜひ本作を観て人生を変えてみましょう!