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『ミザリー』(1990)は、名監督ロブ・ライナーが映像化を務めた作品です。

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巨匠スティーブン・キングの同名小説を原作としています。

『ミザリー』(1990)は、ジェームズ・カーンやキャシー・ベイツといった実力派俳優を起用。

キャシーに関しては、本作で第63回アカデミー賞主演女優賞を受賞しています。

身近に潜む狂気の恐ろしさを、ワンシチュエーションで描いた傑作。

そんな『ミザリー』(1990)について、あらすじと感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます。

『ミザリー』(1990)の作品情報とキャスト


ミザリー (字幕版)

作品情報

原題:Misery
製作年:1990年
製作国:アメリカ
上映時間:108分
ジャンル:ホラー、サスペンス

監督とキャスト

監督:ロブ・ライナー
代表作:『最高の人生の見つけ方』(2007)『スタンド・バイ・ミー』(1987)

出演者:ジェームズ・カーン/吹替:津嘉山正種(ポール・シェルダン)
代表作:『ゲット スマート』(2008)『ゴッドファーザー』(1972)

出演者:キャシー・ベイツ/吹替:小山茉美(アニー・ウィルクス)
代表作:『アバウト・シュミット』(2002)『タイタニック』(1997)

出演者:リチャード・ファーンズワース/吹替:中村正(バスター保安官)
代表作:『ストレイト・ストーリー』(1999)『グレイフォックス』(1983)

『ミザリー』(1990)のあらすじ

アニーの家:© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

ポール・シェルダンは「ミザリー」で有名な売れっ子作家。

彼はコロラドのロッジで新作を書き上げるも、猛吹雪の中、転落事故を起こしてしまう。

ポールが目を覚ますと、そこは見知らぬ家のベッドの上。

アニーと名乗る目の前の女が、車から助け出したと言う。

彼女はポールの自称「ナンバーワンのファン」。

新作を読んでもよいかと聞く彼女に、ポールは快くOKする。

しかし、アニーは新作の結末に態度を一変させ、新作の書き直しを要求。

暴走するアニーは、ポールをそのまま監禁してしまうのだった。

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『ミザリー』(1990)の3つの見どころ

ポールと「ミザリー」を読むアニー:© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

見どころ①:アニーの強烈なキャラクター

一見素朴なアニーの心の闇が生み出す狂気のおぞましさは迫力十分。

演技派キャシー・ベイツが見せる豪快かつ繊細な演技に、息つく間もありません。

見どころ②:雪深い街が映し出す孤独感と疎外感

物語の舞台は真冬のコロラド、そこにぽつんとたたずむアニーの家の中。

辺り一面の深い雪が情景描写となり、ポールの孤独感とアニーの疎外感を巧みに表現しています。

見どころ③:余韻を持たせた結末

ポールは新作を発表できたものの、トラウマを抱えたまま終わりを迎える最後。

"アニー"は身近にごく当たり前にいることを示唆する、教訓めいた後味の悪さを残しています。

『ミザリー』(1990)の感想【ネタバレあり】

アニー・ウィルクス:© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

『ミザリー』(1990)はとにかく、アニー・ウィルクスという人物が最大の見どころです。

キャシー・ベイツの名演技も相まって、見る者は彼女から目が離せなくなります。

しかし、全体を通して見れば、もったいない部分も多くありました。

ただ、そんな部分も含めても『ミザリー』(1990)は素晴らしい作品です。

以下、微妙に感じた点も包み隠すことなく、感想と解説を述べていきます。

メンヘラ過ぎるアニーのストーカーの側面

本作において最もインパクトがあるのは、アニー・ウィルクスのキャラクターです。

怒りに我を忘れて暴走する姿はもちろん、すぐ機嫌を直してニコニコする彼女。

まるで二重人格のような彼女のギャップが、不気味さと異常性を加速させます。

彼女は自身がかんしゃく持ちであることを自覚しているものの、いったんスイッチが入ると手が付けられません。

そのスイッチが入るときはきまって、自分が納得いかないときや、思うようにいかないとき。

「ミザリー」の書き直し要求も、作品の結末が自分の望まないものだったことによるものです。

なんとも自己中心的な性格をしています。

以上からもわかるとおり、アニーは典型的なストーカーです。

本作はストーカーという存在の恐ろしさを、思い知らせてくれます。

ストーカーの第一歩は、何かに対する執着あるいは依存です。

一方、言い換えればそれは生きがいやモチベーションであり、一概に悪いことだとは言えません。

その善悪を区別する基準は依存の程度であり、社会感覚が崩れるほどの依存は、もはや毒です。

彼女の姿は、こうなってはいけないという反面教師の働きをしてくれています。

そして、こうした人間が現実に存在するということを再認識させる気づきを与えてくれるのです。

ヤンデレを通り越したアニーのサイコパスの側面

先ほど、アニーのストーカー気質について述べました。

ここからは、彼女のもうひとつの狂気について、焦点を当てて解説していきます。

実は、彼女の一連の行為は激情に任せた結果ではなく、全て計画的な犯行だったのです。

彼女はポールのいるロッジまで尾行していました。

彼が事故を起こしたときも、すぐに現場にたどり着き、救助しています。

そして彼を家に連れ込み、そのままポールと結婚して暮らそうとしていたのです。

独占欲も、ここまでくるともう何も言葉が出てきません。

その異常なまでの執着に、思わず背筋がぞっとします。

加えて、強い動機に突き動かされる人間の、行動力のすさまじさを痛感しました。

自分の欲望のままに動く姿勢。

さらに、そのためなら何をしてもかまわない、阻むものは容赦なく排除してよいという考え方。

道徳や倫理の枠組に収まらない彼女は、まぎれもなく悪質なサイコパスです。

アニーの過去

物語後半、彼女の過去が明らかになる場面は、アニーの狂人ぶりをさらに掘り下げていきます。

このシーンが本作のひとつのハイライトです。

ポールは、この家からの脱出を図り、アニーの目を盗んで他の部屋を物色し始めます。

そこで彼は、彼女の過去に触れることになるのです。

看護学校時代の彼女は成績優秀でしたが、首席で卒業したいがために、同級生を転落事故に見立てて殺害。

かつての夫も、病院の上司も、全てアニーが殺していました。

動機はみな、ライバルへのねたみや夫への不満、病院での出世欲といったきわめて自分勝手なもの。

ダメ押しに、彼女はその事件の新聞記事をスクラップして保管していたということ。

スクラップブックを作って愉悦にひたっているだなんて、正気の沙汰ではありません。

アニーの怖ろしさは、ストーカーの部分とサイコパスの部分の2つ。

そんな人間がすぐ近くにいたという、ポールの恐怖と絶望感。

演出のリアリティーによって、恐怖感が一層あおり立てられます。

作家としての矜持

両足骨折の大ケガを負ったまま、家に閉じ込められた状態のポール。

思うように動けなかった彼は、アニーの言いなりとならざるを得ない状況でした。

書き直さなければ何をされるかわからない不安の中、それでもポールは"ノー"を貫きます。

ポールが抗い続けられたのは、作家としての矜持を持ち続けていたからです。

もともと、ポールは「ミザリー」を終わらせ、次の作品を手掛けたいと思っていました。

そして、今回書き上げた新作こそが、真に書きたかったものだと彼は言います。

そんな力作がぞんざいに扱われてしまう苦痛。

「ミザリー」が終わるのが嫌だから認めないという、子供の屁理屈で処分させられる悔しさ。

それでも作家のプライドが、ポールを最後まで支えていたのです。

最終的に、ポールは書きたかった新作を発表することができました。

彼は編集長から、アニーの一件を小説で書けばよかったのではと聞かれます。

その質問に彼はあっさりと、自分が書きたかったのはこれなんだと返答するのです。

ポールの姿勢からは、プロフェッショナルのかっこよさがあふれ出ています。

どうしてもアニーの方に目がいく本作ですが、ポールの姿勢にもぜひ注目してみてください。

雪深い田舎町が見せる孤独

本作は、全体的に寂しさのただよう作品です。

作品全体を覆う寂しさは、登場人物の孤独感や疎外感を引き立たせています。

舞台となったコロラド州シルバー・クリークは、言ってしまえばさびれた田舎町。

かつ、豪雪地帯に位置するこの町は、冬になればいよいよ寂しくなってきます。

冒頭の雪深い道や、めったに人の来ないアニーの家。

大破し、降り積もる雪で包み隠されてしまったポールの車。

見進めていくうち、知らず知らずのうちに、孤独感とちっぽけさを覚えます。

アニーの家も、屋内を見る限り大きな家ではなく、閉鎖的な空間が心理的に圧迫感を与えます。

前科者であるせいもあってか、アニーの家に住民が寄り付かないというのもミソ。

家も街から離れたところにあり、彼女がますます闇を抱えるのも無理もない、閉鎖的な環境です。

このように、本作の風景描写は登場人物の心情描写として一役買っています。

ただ一言言うならば、そうした風景描写の見せ方にメリハリがないのが惜しいところでした。

カットは淡々と流されており、ここぞというところで効果的に見せるような演出がありません。

本作の理解と感動を削いでしまっているのではないかと、少し残念でした。

作中における”ミザリー”の意味

ポール・シェルダン© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

作品のタイトルにもなっている”ミザリー”という言葉は、本作を象徴するものとなっています。

”ミザリー”を和訳すると、不幸、みじめさや悲惨さという意味。

その他、精神的・肉体的な苦痛、苦悩や苦難といった意味もあります。

作中からは、ポールとアニーの”ミザリー”な一面が多々描かれているのです。

右腕と両足を骨折し、寝たきりのポールは見ていて痛々しく、売れっ子作家の威厳はありません。

ケガで仕方ないとはいえ、尿瓶で用を足す彼の姿は、あまりにもかわいそうなものでした。

そして、直接的に表現されているのが、ポールとアニーが食事をするシーン。

ポールは、アニーの望む内容に書き直した「ミザリー」が完成した記念に、食事したいと言い出します。

実はこのディナーには、アニーにワインに入れた睡眠薬を飲ませようとする計画が裏にありました。

だがここで、アニーが睡眠薬を入れたワインをこぼすアクシデント。

注ぎ直したワインで、あらためて「ミザリー」に乾杯する2人。

このときのポールのセリフ”ミザリー”の字幕には、"みじめだ"というルビが入るのです。

アニーについては、彼女自体がみじめに描かれています。

心のよりどころだった「ミザリー」に没頭するあまり、今回の凶行を起こすまでに堕ちた彼女。

その姿は、”ミザリー”という形容が最も適当です。

最も衝撃的だったのは、ポールが書き直し執筆中の間、スナック菓子をむさぼりテレビを見るアニーの姿。

自分は「ナンバーワンのファン」だと言っておきながら、「それはないでしょう!」と思わず声が出ました。

ポールのみじめさは同情を誘い、アニーのそれは嫌悪感を抱かせます。

全編を通して、みじめだったり苦痛だったりの”ミザリー”なシーンが描かれた『ミザリー』(1990)。

本作はタイトル通り、”ミザリー”の物語なのです。

アニーとともに終わるラスト

足にハンマーを振り落とすアニー© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

『ミザリー』(1990)のラストシーンは、本作のテーマが凝縮されています。

そのため、あえて後味の悪い余韻を残す形で、物語は締めくくられているのです。

バスター保安官殺害後、いよいよ後がなくなったアニー。

このタイミングで、ポールもまた、「ミザリー」書き直し新作を完成させます。

そして完成当日、ポールは完成した「ミザリー」をアニーの目の前で燃やすのです。

怒りで我を忘れたアニーは、ポールを殺そうと襲いかかるも、返り討ちにあいました。

目の前で「ミザリー」を燃やされた女が迎えた結末は、まさにみじめ。

このシーンは、ポールのみならず、見る者にとってもようやく気持ちを落ち着けられた瞬間でした。

それから1年半後、書きたかった新作を無事完成させたポールと編集長がレストランにいたときのこと。

ケーキを運ぶ店員が、あのとき死んだはずのアニーだったのです。

まだ生きていた!と思わず背筋がぞっとしました。

実は、店員の顔がアニーだったのはポールが見た錯覚だったのです。

ポールには、アニーの一件で一生忘れられないトラウマが残ってしまいました。

そしてその店員はポールに、自分は「ナンバーワンのファン」だと言うのです。

このときの店員の顔は、アニーの顔ではありませんでした。

ポールが苦笑いするところで、物語は終わります。

そして極めつけに、エンドロールで流れる「Liberace」の「I'll Be Seeing You」。

出だしが「いつか また会いましょう」で流れてくるのです。

最後の最後まで、いつでもどこでも、”アニー”は近くにいるということを伝えてきます。

アニーを退けたというカタルシスを裏切ってまで、アニーを主張させる『ミザリー』(1990)。

これこそが本作が最も伝えたかったテーマであることは、疑いようもありません。

『ミザリー』(1990)の主題

アニーの顔に見えてしまう店員:© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

本作は、異常な存在は身近にいる、ということを伝えようとしています。

一見普通でも思考回路がおかしい人間は、意外と周囲に存在します。

だがそれは、見た目や数回会った程度ではわかるはずもありません。

ましてや、一般的道徳基準を持たない人間などもってのほか。

度しがたいだけならまだしも、危害を及ぼす過激派は相手にできません。

とにかく、彼らとの接触を最低限にとどめるか、回避するしかないのです。

そして本作は、周囲に対する危機意識をダイレクトに促しています。

まとめ

「ミザリー」と著者ポール・シェルドン:© Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

『ミザリー』(1990)の製作は1990年、日本ではストーカーやサイコパスという言葉が定着する前の時代でした。

原作者スティーブン・キングの先見の明には驚かされます。

そして、当然ですがキャシーにはアニーのイメージが張り付きました。

翌年、彼女が出演した『フライド・グリーン・トマト』には、本作のオマージュ部分があります。

それは、キャシーにつきまとうアニーのイメージを見事に吹き飛ばしました。

役者の印象さえ変えてしまうほどの"狂気"。

一度観始めたら最後、のめり込むこと間違いなしです。

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