
X-MENの3部作ラストとなる『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)では、ついにジーンが“フェニックス”に覚醒!
こじれていた、ジーン、サイクロップス(スコット)、ウルヴァリンの三角関係もついに終わりをむかえます。
キティ、エンジェル、ジャガーノートなど新たな人気キャラクターも登場。
また新シリーズの『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)との関連は?
ここからは『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の登場キャラクター、感想と考察、結末をネタバレありで解説します!
項目 | 評価 | 点数 |
知名度 | ★★★★☆ | 80点 |
配役/キャスト | ★★★★☆ | 80点 |
ストーリー | ★★★★☆ | 70点 |
物語の抑揚 | ★★★★☆ | 80点 |
アクションシーン | ★★★★☆ | 80点 |
泣ける作品度 | ★★★★★ | 90点 |
目次
- 1 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の作品情報
- 2 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の概要
- 3 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の登場人物(キャラクター)一覧まとめ
- 4 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の感想と考察
- 5 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の疑問、伏線やX-MENシリーズとの繋がりを解説
- 6 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の小ネタ・トリビア・裏話を解説
- 7 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の順番や時系列は?
- 8 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の最後は? ラストシーンや結末を解説
- 9 【レビュー】『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の評価・評判
- 10 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の総合評価:ウルヴァリンの壮絶な悲恋
- 11 『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)はエンドロール後に本編はある?
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の作品情報
製作年 | 2006年 |
原題 | X-Men:The Last Stand |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 105分 |
ジャンル | アクション |
監督 | ブレット・ラトナー |
脚本 | ザック・ペン
サイモン・キンバーグ |
主要キャスト | パトリック・スチュワート(チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX)/日本語吹替:大木民夫
イアン・マッケラン(エリック・マグナス・レーンシャー/マグニートー)/日本語吹替:有川博 ヒュー・ジャックマン(ローガン/ウルヴァリン)/日本語吹替:山路和弘 ハル・ベリー(オロロ・マンロー/ストーム)/日本語吹替:本田貴子 ファムケ・ヤンセン(ジーン・グレイ/フェニックス)/日本語吹替:日野由利加 ジェームズ・マースデン(スコット・サマーズ/サイクロップス)/日本語吹替:檀臣幸 |
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の概要

フェニックス:© 2006 Twentieth Century Fox
ミュータントを“治療できる”という注射薬「キュア」が完成した。
マグニートーは、人類がミュータント根絶をたくらんでいると考え、戦争をしかけて「キュア」の製造をとめようとする。
そのころ、前作『X-MEN2』(2003)で死んだはずのジーン・グレイが学園に帰還する。
生き返ったジーンには、邪悪な人格“フェニックス”が出現していた。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の登場人物(キャラクター)一覧まとめ

プロフェッサーXとマグニートー:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の登場人物を下記の順に紹介します。
それでは見ていきましょう。
チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(演:パトリック・スチュワート)日本語吹替:大木民夫

プロフェッサーX:© 2006 Twentieth Century Fox
X-MENの創始者。
世界最強のテレパス(※)。(※人の思考を読んだり、思い通りに操る能力を持っています。)
若いミュータントのための私設学校「恵まれし子らの学園」をひらき、「ミュータントは人類に受け入れられるはず」という主義。
マグニートーは過去に決裂してしまった友人。
本作冒頭の過去シーンで、20年前(1986年)にマグニートーと2人で幼いジーン・グレイに会いに行っていたという事実が判明。
そのときからプロフェッサーXはジーンの強すぎるパワーを憂慮しており学園に入学させ監視下に置くことに。
さらに安全のため、ジーンのなかの凶暴な人格(※のちに“フェニックス”になる人格)を切り離す精神操作をおこない、二重人格にしていました。
前作『X-MEN2』(2003)でのジーンの死後、プロフェッサーXは、ジーンがフェニックスとして生存していることを危険視してしていた様子。
本作では、生存していたジーン(フェニックス)を追ってジーンの実家を訪れ、マグニートーと再会しフェニックスと対決。
ジーンを取り戻そうとしますが、フェニックスに体を破壊され殺されます。
しかし本作のエンドロール後で、復活が示唆されました。
ローガン/ウルヴァリン(演:ヒュー・ジャックマン)日本語吹替:山路和弘

ウルヴァリン:© 2006 Twentieth Century Fox
X-MENの協力者、学園関係者。
ヒーリングファクターとアダマンチウムの骨格をもつミュータント。
サイクロップスの恋人 ジーンと相思相愛であり、三角関係。
本作では、プロフェッサーXに頼まれ、ショック状態のサイクロップスの代わりに学園の教師の役目もつとめていました。
ジーン(フェニックス)からの呼びかけでストームとともにアルカリ湖(前作『X-MEN2』(2003)の最終決戦の場所)へ向かい、ジーンと再会。
しかしジーンの異常な表情を見て、人格がすっかり変わってしまっていることに気づきます。
フェニックス(ジーン)がプロフェッサーXを殺害する現場を目撃したあとも、ウルヴァリンはなんとかジーンを取り戻そうとブラザーフッドと戦闘。
そしてアルカトラズ島でのラストの戦いではビーストたちともにマグニートーにキュアを打って倒します。
ヒーリングファクターのおかげで、ウルヴァリンは、フェニックスの破壊攻撃に対抗できる唯一の人物でした。
フェニックスの暴走を止めるため、本作のラストで、ウルヴァリンは愛していたジーン(フェニックス)を殺害。
オロロ・マンロー/ストーム(演:ハル・ベリー)日本語吹替:本田貴子

ストーム:© 2006 Twentieth Century Fox
X-MENのメンバー。
天気を操れるミュータントで、嵐などの気象現象を自由に生み出せます。
プロフェッサーXは、X-MENのリーダーであるサイクロップスの精神状態の悪化を憂いていて、ストームを自身の後継者にと考えていました。
本作では、プロフェッサーX、サイクロップスがともに死亡。
ストームは新たな学園のリーダーとして、解散しかかっていた学園の継続を決意します。
ラストでは無事に学園を仕切っていました。
スコット・サマーズ/サイクロップス(演:ジェームズ・マースデン)日本語吹替:檀臣幸

サイクロップスとジーン:© 2006 Twentieth Century Fox
X-MENのリーダー。
目からオプティックブラスト(※)を出せるミュータント。
(※赤い破壊光線。
サイクロップスの目からは、異次元のエネルギー オプティックブラストが常時出ており、バイザーやサングラスで遮断しないと目を開けられません。)
恋人だったジーンの死(前作『X-MEN2』(2003)の出来事)をかなり引きずり、仕事もできない状態に。
ジーンのフラッシュバックに悩まされ、幻聴を聞いて(※フェニックスに呼ばれていたようです)、死別したアルカリ湖に1人で向かったところ、目の前でジーン(フェニックス)が復活。
そのままフェニックスに殺されます。
死亡する瞬間のシーンはなく、現場に駆け付けたウルヴァリンが残されたサングラスを発見。
ボビー・ドレイク/アイスマン(演:ショーン・アシュモア)日本語吹替:私市淳

キティとアイスマン:© 2006 Twentieth Century Fox
“恵まれし子らの学園”の生徒。
氷を操るミュータント。
ローグの恋人。
本作ではキティにやや浮気気味でしたが、本命はローグだった様子。
出ていったローグを追って病院に駆け付けた際に、パイロ(学園での元友人)と再会。
アルカトラズ島の戦いでは、パイロとの対決になり、パイロを倒しました。
キティ・プライド/シャドウキャット(演:エレン・ペイジ)日本語吹替:立花かおる

キティ:© 2006 Twentieth Century Fox
“恵まれし子らの学園”の生徒。
フェージング(※)の能力を持つミュータント。
(※Phasing。体の構造を変化させ、触れたものと透過しあえる能力。)
「壁を通り抜けられる」ことが有名で、物理攻撃を受けても、体を透過させることで無事です。
またキティが体に触れている相手も同じように透過させられます。
X-MENとしてアルカトラズ島での戦いに参加し、リーチ(「キュア」のもとになったミュータントの少年)を救出。
本作で、アイスマンと親密に。
キティは、第1作『X-メン』(2000)、前作『X-MEN2』(2003)ともに、“壁をすり抜けられるミュータント”としてカメオ出演していたキャラクター。
主要人物になったのは本作が初めてで、エレン・ペイジが演じたのも本作が初。
新4部作の『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)でもキーパーソンとして再登場します。
マリー・ダンキャント/ローグ(演:アンナ・パキン)日本語吹替:小島幸子

ローグとアイスマン:© 2006 Twentieth Century Fox
“恵まれし子らの学園”の生徒。
触れた相手の生命力を奪ってしまうミュータント。
アイスマンの恋人。
本作では、普通に体に触れられるアイスマンとキティの関係に嫉妬しています。
庭でアイススケートをしていたアイスマンとキティを見て、キュア投与を決意し学園を離れることに。
キュアでミュータントの能力を消し、ラストで学園に戻ってきてアイスマンと再会しました。
ウルヴァリンとは第1作『X-メン』(2000)からの友達。
ローグは、第1作『X-メン』(2000)、前作『X-MEN2』(2003)ではかなり主要キャラクターでしたが本作ではあまり登場せず。
ピーター・ラスプーチン/コロッサス(演:ダニエル・クドモア)日本語吹替:加藤亮夫
“恵まれし子らの学園”の生徒。
全身を金属で覆えるミュータント、ロシア人。
本作冒頭のデンジャールームでのトレーニングシーンと、アルカトラズ島の戦いで、ウルヴァリンを投げる技「ファストボール・スペシャル」を披露。
コロッサスは、第1作『X-メン』(2000)、前作『X-MEN2』(2003)ともにカメオ出演していたキャラクター。
本作のあとは、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)に登場。
さらに『デッドプール』シリーズでも別タイムラインのコロッサスが登場します。
ヘンリー“ハンク”・マッコイ/ビースト(演:ケルシー・グラマー)日本語吹替:有本欽隆

ビースト:© 2006 Twentieth Century Fox
X-MENの元メンバー、協力者。
青い肌と体毛、高い身体能力が特徴のミュータント。
ミュータント対策省の長官として登場、途中で辞職し、X-MENとして戦闘。
ミュータント対策省に在職中は、政府からは、ミュータントをうまく操ることを期待されていた様子。
ミスティークが意思に反してキュアを打たれた件で、キュアの対ミュータント兵器としての使用を勝手に実行されたと考え辞職。
学園の仲間のもとに合流し、 アルカトラズ島の戦闘に参加。
マグニートーにキュアを打ち倒しました。
本作ラストでアメリカの国連大使に就任。
ビーストは、前作『X-MEN2』(2003)の事件のあと~本作までの期間で、ミュータント対策省長官に就任したという設定。
『X-MEN2』(2003)にもビーストは一瞬カメオ出演しており、それがX-MENシリーズ初登場です。
その際の外見は通常の男性でした。
『X-MEN2』(2003)の事件の影響で、常時青く体毛のある見た目に変化したとされています。
新4部作(※旧3部作よりも時代設定は過去)においても、普段のビーストの外見は通常の男性。(能力を使う際に青く変化します。)
ジーン・グレイ/フェニックス(演:ファムケ・ヤンセン)日本語吹替:日野由利加

ジーン:© 2006 Twentieth Century Fox
前作『X-MEN2』(2003)で消息不明になっていたX-MENのメンバー。
サイコキネシス(念力)の能力があるミュータント。
第1作『X-メン』(2000)での出来事以降、制御できないパワーに戸惑っており、本作で凶暴な人格“フェニックス”の詳細が判明。
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)では、ジーンと“フェニックス”の二重人格として描かれました。
“フェニックス”になると目が黒くなり、顔つきが変わります。
消息不明になる前は、サイクロップスと恋人同士でした。
またウルヴァリンとも互いに好きあっていました。
ジーンは消息不明になった地 アルカリ湖で復活し、すぐにサイクロップスを殺害。(サイクロップスはジーンの声の幻聴を聞いてアルカリ湖を訪れていました。)
その後倒れていたところを、到着したウルヴァリンとストームに救出され学園に帰還。
フェニックスとして意識を取り戻し、ウルヴァリンを不自然に誘惑。
その後スコット(サイクロップス)の名前を聞くと一旦ジーンの人格が戻り、ウルヴァリンに「また誰かを殺す前に自分を殺して」と頼む場面もありました。
フェニックス(ジーン)は学園から逃亡しジーンの生家を訪れます。
そこでプロフェッサーXを殺害。
その後はマグニートーに連れ去られブラザーフッドと行動を共にしますが、協力的ではなく、誰にも制御できない状態でした。
アルカトラズ島でマグニートーが倒された後、フェニックスは軍隊や島の施設すべてを破壊。
それをとめるため、ウルヴァリンの手で殺されました。
エリック・マグナス・レーンシャー/マグニートー(演:イアン・マッケラン)日本語吹替:有川博

マグニートー:© 2006 Twentieth Century Fox
ヴィラン、“ブラザーフッド”のリーダー。
磁力を操るミュータント。
おもに金属を操るシーンが多いです。
ミュータントとしてのパワーは、プロフェッサーXに並ぶほど強力。
ヘルメットをかぶるのは、プロフェッサーXから自分をガードするため。
ミュータントの人権を、手段を選ばず確保しようとする強硬派。
“治療薬”と謳われている「キュア」は、どうせミュータント根絶に利用されるだろうと予測。
キュアの源であるミュータント リーチを倒して、キュアの製造を止めようとしました。
「諸君はのんきに構えてるが、その兆候はあふれている。
そしてある日夜のとばりが下りると、突然やってくる」
「その時になって慌てて騒いでも、根絶は始まっている」
「我が“ブラザーフッド”に加わり戦うか、指をくわえて虐殺されるのを待つか。
諸君はどちらにつく? 人間か、我々か」
――マグニートー
マグニートーは戦いに備えて多数のミュータントを集め、強力な味方としてジーンのことも狙っていました。
ジーンの実家を訪れプロフェッサーXと再会。
プロフェッサーXを殺してしまったジーンを、そのままブラザーフッドに連れ帰ります。
リーチのいるアルカトラズ島を襲い戦争を仕掛けますが、ビーストにキュアを打たれ能力を一時失う結果に。
また暴走するフェニックス(ジーン)の力の恐ろしさに少し後悔していました。
マグニートーは、ホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺)の生き残りであり、ミュータントの根絶政策を危険視しているのは経験を踏まえた思想。
本作でも、マグニートーが、腕に入れられたタトゥー(収容所での番号“214782”)を見せるシーンがありました。
また、ミュータントを守ろうとするマグニートーですが、ラストの戦いでは側近を温存し、下っ端のメンバーから前線で使い捨てにするという冷酷さも見せました。
レイヴン・ダークホルム/ミスティーク(演:レベッカ・ローミン)日本語吹替:幸田直子

ミスティーク:© 2006 Twentieth Century Fox
ヴィラン、マグニートーの側近。
姿を自在に変え、誰にでも変身できるミュータント。
本作では、政府に拘束された状態で登場。
トラスク長官に変身して食品医薬品局に侵入し、リーチやキュアの機密ファイルを盗んで捕まっていました。
車両内の檻に収監されていましたが、マグニートーに救出されます。
しかしその場ですぐ、意識を取り戻した職員にキュアを打たれ、ミュータントの能力を失うことに。
ミュータント以外を軽蔑しているマグニートーに見捨てられ、置き去りにされてブラザーフッドから離脱。
その後はブラザーフッドを裏切って、政府に内部情報を密告しているシーンがありました。
ジョン・アラーダイス/パイロ(演:アーロン・スタンフォード)日本語吹替:浪川大輔

マルチプルマン、カリスト、アークライト、パイロ:© 2006 Twentieth Century Fox
“ブラザーフッド”のメンバー。
元“恵まれし子らの学園”の生徒でありX-MEN側でしたが、マグニートーに憧れ、前作『X-MEN2』(2003)で“ブラザーフッド”に加入。
本作ではマグニートーのお気に入りに。
パイロは、火を操るミュータント。
手首に発火装置を仕込んでいます。
その他のブラザーフッドのメンバー
マグニートーの手下、ブラザーフッドに所属していたその他ミュータントを紹介します。
②クイル/マクスウェル・ジョーダン(演:ケン・レオン)日本語吹替:伊藤健太郎
③スパイク
④アークライト(演:オマイラ・モタ)
⑤ケイン・マルコ/ジャガーノート(演:ヴィニー・ジョーンズ)日本語吹替:木村雅史
⑥ジェイミー・マドロックス/マルチプルマン(演:エリック・デイン)日本語吹替:河相智哉
カリスト(演:ダニア・ラミレス)日本語吹替:小松由佳
素早く動く能力、ミュータントを探知する能力をもつミュータント。
また、ミュータントの能力の強さを「クラス」に分類し知ることができます。
本作では、ミスティークやジーンの捜索に貢献。
クイル/マクスウェル・ジョーダン(演:ケン・レオン)日本語吹替:伊藤健太郎

クイル:© 2006 Twentieth Century Fox
全身からトゲを出せるミュータント。
(本作でクイルが「キッド・オメガ」の役名でクレジットされているのは誤植とのこと。
ちなみにコミックのキッド・オメガは、テレパシー・テレキネシスの能力を持つミュータント。)
スパイク

スパイク:© 2006 Twentieth Century Fox
ブラザーフッドにジーンを探しにきたウルヴァリンと、森で戦っていたミュータント。
体から大きいトゲを生み出し、発射できます。
アークライト(演:オマイラ・モタ)

アークライト:© 2006 Twentieth Century Fox
衝撃波を出せるミュータント。
ラストのアルカトラズ島で軍のキュア兵器を破壊。
ケイン・マルコ/ジャガーノート(演:ヴィニー・ジョーンズ)日本語吹替:木村雅史
頑丈な体をもつミュータント。
“絶対に傷つけられない”、“とめられない”ことが特徴。
ミスティークが捕まっていた車両に拘束されていたシーンで初登場。
アルカトラズ島では、リーチ救出に向かうキティを追って壁を次々に破壊。
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)ではミュータントですが、コミックでのジャガーノートはミュータントではありません。
コミックでは神から力をもらった人間。
またプロフェッサーXの義兄です。
ジェイミー・マドロックス/マルチプルマン(演:エリック・デイン)日本語吹替:河相智哉
多数の分身を作りだせるミュータント。
ミスティークが捕まっていた車両に拘束されていたシーンで初登場。
森にブラザーフッドのメンバーが集まっていると偽装して、おとりになりました。
このほかにも、『X-MEN:アポカリプス』(2016)に登場するサイロックや、『デッドプール2』(2018)に登場するバニッシャーが本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)にカメオ出演しています。
マグニートーの手下の紹介はここまでです。
ウォーレン・ワージントン三世/エンジェル(演:ベン・フォスター)日本語吹替:川田紳司

エンジェル:© 2006 Twentieth Century Fox
どちらかというと、X-MENや学園の味方。
学園に来訪するシーンもありました。
エンジェルは、背中に白い翼が生えており、空を飛べるミュータント。
10年前(1996年)、まだ子どものころ、背中の羽を切り落としていたところを父親に見つかり、ミュータントと知られてしまいます。
そのことが、父(ウォーレン・ワージントン卿)がキュアを開発するきっかけになったようです。
父親の意向に従いキュアの投与を受けることになっていましたが、直前で拒否。
アルカトラズ島の戦いにも少し登場し、屋上から突き落とされた父親を救いました。
旧3部作では、エンジェルは本作のみに登場します。
本作以外では、新4部作の『X-MEN:アポカリプス』(2016)に、別タイムラインのエンジェルが登場。
ウォーレン・ワージントン卿(演:マイケル・マーフィー)日本語吹替:村松康雄
ミュータントの能力を消す注射薬「キュア」の開発者。
エンジェルの父親。
製薬会社社長、ワージントン研究所のリーダー。
アルカトラズ島(※サンフランシスコに実在、刑務所で有名な島)にある研究施設が、本作ラストの戦いの場になりました。
10年前(1996年)、息子がミュータントと知り、キュアの開発を開始。
ミュータントは病気であり、治療すべきものと考えています。
本作(おもな舞台は2006年)でキュアが完成し、息子をキュアの被験者第1号にしようとしましたが、逃げられます。
ブラザーフッドのメンバーに屋上から突き落とされたところを、息子であるエンジェルに助けられました。
ジミー/リーチ(演:キャメロン・ブライト)日本語吹替:本城雄太郎

キティとリーチ:© 2006 Twentieth Century Fox
「キュア」の開発のもとになったミュータントの少年。
“ミュータントの能力を無効化する能力”を持つミュータント。
リーチのそばにいるミュータントは、能力を失います。
また、リーチから離れると能力は復活します。
普段は、アルカトラズ島にあるワージントン研究所内の部屋に監禁されて生活。
アルカトラズ島での戦いで、キティに救出されました。
本作ラストで学園に通うことになり、ストームに迎えられるシーンがありました。
トラスク局長(演:ビル・デューク)日本語吹替:石住昭彦
序盤、ビーストが出席していた会議のシーンと、中盤の、大統領と会話しているシーンで登場。
アメリカの国土安全保障省の長官。
会議では、マグニートーを追う過程でミスティークを逮捕したことを報告。
のちに、キュア部隊を装備し、マグニートーを阻止するよう大統領に命じられていました。
またミスティークは、トラスク長官に変身してリーチやキュアの機密ファイルを盗んだとのこと。
トラスクといえば、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)に登場するボリバー・トラスク(トラスク・インダストリーズの社長)が有名ですが、本作のトラスク長官とは関係ないようです。
Dr.モイラ・マクタガート(演:オリヴィア・ウィリアムズ)日本語吹替:紗ゆり
プロフェッサーXの友人、X-MENの協力者。
プロフェッサーXの、脳死状態の双子の兄弟(P. エグゼビア)を診ていた医者。
エンドロール後のシーンで登場したほか、プロフェッサーXが授業中に流していた映像にも映っていました。
モイラ・マクタガートは『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』(2011)、『X-MEN:アポカリプス』(2016)にも登場します。
以上『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の登場人物(キャラクター)一覧でした。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の感想と考察

ウルヴァリン:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の感想とテーマについての考察をご紹介します。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の感想
まずは、『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の感想を3つご紹介します。
それでは見ていきましょう。
中身の詰まったストーリー展開
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)は、「キュア」をめぐる戦いと、“フェニックス”の暴走という、主軸級のストーリーが2つ同時進行するボリュームの多いストーリー。
なのに作品自体は105分と短め。
なので全体の印象としては、せわしない(忙しい)です。
プロフェッサーX死亡?!
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)では、なんとプロフェッサーXがジーンに殺されて途中退場。
後半では一切登場しません。
プロフェッサーXは、敵のターゲットにされたり殺されたりと活躍のチャンスをいつも奪われており、3部作をとおして、力を発揮して戦うシーンはあまり見ることができません。
これは、プロフェッサーXの能力がチートすぎるからというのが通説。
マグニートーの力でゴールデンゲートブリッジが浮遊

ゴールデンゲートブリッジ:© 2006 Twentieth Century Fox
本作のマグニートーは、目的地 アルカトラズ島に行くためだけにゴールデンゲートブリッジを切り離して浮かせ、アルカトラズ島に繋げました。
巨大建造物を丸ごと動かすシーンはものすごく圧巻でありながらも、X-MENシリーズではおなじみの光景です。
ゴールデンゲートブリッジやアルカトラズ島は、サンフランシスコの観光名所。
アルカトラズ島は元刑務所の島として有名で、橋がなく、フェリーがないと行けない島です。
以上『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の感想でした。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の考察
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の考察を3つご紹介します。
それでは見ていきましょう。
X−MENは現代の差別問題を描いた作品
X−MENと公民権運動の関係
X−MENのもとになった歴史上の人権運動が、公民権運動。
公民権運動は、1950~60年代のアメリカで起きた、黒人差別に反対する活動。
これに参加していた著名な人物が、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(キング牧師)とマルコムXです。
非暴力主義をとなえたキング牧師は、プロフェッサーXのモデル。
過激派と言われたマルコムXが、マグニートーのモデルに。
マグニートーとホロコーストの関係
マグニートーというキャラクターは、ナチス・ドイツによるユダヤ人の虐殺から強く影響を受けています。
マグニートーは、ホロコーストの生き残りという設定。
家族や同胞を失った怒りから、ミュータントを守る活動に執心することに。
そして旧3部作のマグニートーは、向こうから攻撃される前に、ミュータントではない人間を殲滅してしまおう、という考えにまで至っています。
X−MENと性的マイノリティ
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)に登場したジーンの両親やウォーレン・ワージントン卿(エンジェルの父親)は、「ミュータントは治療しなければならない病気」と考えています。
これは性的マイノリティに対する差別がモチーフです。
X−MENシリーズにこのような描写が含まれているのは、X−MENシリーズを初期から監督していたブライアン・シンガーの功績と言われています。
本作でも、マグニートーやストームが、「ミュータントは病気ではない」と表明するシーンがあります。
これはまさに、“性的マイノリティを病気として扱うのは間違いだ”という意思表明です。
本作の登場アイテム「キュア」は、それを無理矢理矯正する治療としての意味を持ちます。
旧3部作ついに完結!
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)で完結する、“旧3部作”。
旧3部作では、なんといってもウルヴァリンがキーパーソン!
ここまでの2作で、自身の過去に対する葛藤や恋愛模様を描き、本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)では最愛のジーンとの別れで締めるという壮絶なストーリーになりました。
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)では、複数の主要キャラを無残に退場させるという大きすぎる犠牲を払って、ミュータントの人権問題はやや改善した様子。
それにしても失ったものはあまりにも大きいです。
ラストバトルで急に暗くなる

ラストの戦いの場所 アルカトラズ島:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)のラストの戦いのシーンには、時間経過に矛盾があります。
マグニートーが橋(ゴールデンゲートブリッジ)に到着したころは、周囲はかなり明るく昼間なのですが、橋の上にいる間に急に夕方の日差しになります。
そしてアルカトラズ島に乗り込むと、突然あたりが真っ暗になり完全に夜になります。
これは時間経過を考えると明らかにおかしいシーンなのですが、ラストバトルを暗闇で行うための仕方ない演出だったようです。
以上『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の考察でした。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の疑問、伏線やX-MENシリーズとの繋がりを解説

昔のプロフェッサーXとマグニートー:© 2006 Twentieth Century Fox
ここからは、『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の疑問、伏線を下記の順にご紹介します。
それでは見ていきましょう。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説①:ジーンが学園に入学したきっかけ・理由とは?

昔のプロフェッサーXとマグニートー、ジーン:© 2006 Twentieth Century Fox
ジーン・グレイは、幼いころにプロフェッサーXにスカウトされて学園に入学。
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)には、プロフェッサーXとマグニートーが、20年前(1986年)にジーン・グレイの実家を訪問するシーンがありました。
プロフェッサーXはジーンの強い能力を感知して、特別に会いに行ったとのこと。
またプロフェッサーXは、訪問時からジーンのなかの凶暴な人格(※のちに“フェニックス”となる人格)を知っていたのかもしれません。
その場合、危険人物であるジーンを、自分のコントロール下に置こうとして会いにいったとも考えられます。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説②:ジーンはなぜ消えた?失踪の理由とは?

ジーンを探しにきたウルヴァリンとストーム:© 2006 Twentieth Century Fox
ジーンが失踪したのは前作『X-MEN2』(2003)のラストの出来事。
アルカリ湖でダム崩壊の水流に飲まれ失踪しました。
「あれほどの水流に飲まれたら、まず跡形もなくなる。
テレキネシスのエネルギーの繭に包まれて助かったとしか考えられない」
――プロフェッサーX
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)序盤、X-MEN関係者たちはみんな、ジーンが死んだものと思っていました。
ただしプロフェッサーXは、“フェニックス”として生きている可能性も考慮していた様子。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説③:サイクロップスは死亡した?
サイクロップスは、フェニックス(ジーンの別人格)に殺害されアルカリ湖で死亡しました。
X-MEN新4部作では、別タイムラインでサイクロップスが登場しメインキャラに復帰。(『X-MEN:アポカリプス』(2016)、『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)に登場。)
サイクロップスの今後がどうなるかは、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)もチェックしてみてください。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説④:「フェニックス」とはだれなのか?目を覚ましたきっかけは?

フェニックス:© 2006 Twentieth Century Fox
フェニックスは、プロフェッサーXが行った精神操作によって、ジーンのなかに封印されていた凶暴な人格。
プロフェッサーXは、フェニックスを含むジーンの本来の人格の保護よりも、フェニックス部分を放置しておく危険性から世界を守ることを優先し、人格を操作しました。
本作では、そのことをウルヴァリンに糾弾されます。
「幼いころサイキックバリアで私が彼女の力を意識から切り離した。
そのため二重人格を持つようになった」
「力を操れる普段のジーンと、もう1つの眠った人格。
それは対話を重ねるうちに、“フェニックス”と名乗り始めた。
本能のままに生き、欲望や喜びや怒りに従う」
――プロフェッサーX
「もう1人の彼女の怖さを君は分かってない」
――プロフェッサーX「あなたがそんな人だったとも」
――ウルヴァリン「これしかなかった。苦渋の選択だ」
――プロフェッサーX「でも彼女の選択じゃない」
――ウルヴァリン
行方不明のジーン(フェニックス)からの呼びかけは、サイクロップスには幻聴のように届いていました。
耐え切れなくなったサイクロップスは、ジーンが水流に飲まれたアルカリ湖を訪れ、そこでもジーンの声を聞きます。
サイクロップスが湖面にオプティックブラストを照射すると、それをきっかけに湖面が動き出し、ジーン(フェニックス)が登場しました。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑤:ブラザーフッドとは?なぜ再結成したのか?

ブラザーフッドのメンバー:© 2006 Twentieth Century Fox
ブラザーフッドは、マグニートーが指揮するミュータント集団。
組織としては第1作『X-メン』(2000)から登場しており、メンバーは流動的。
ミスティークは、リーダー マグニートーの側近です。
ブラザーフッドは、人類を攻撃することでミュータントを守ろうとするマグニートーの思想に共感したメンバーの集まり。
よくテロ行為を仕掛けます。
この思想の違いにより、プロフェッサーXのX-MENとは対立しています。
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)では、マグニートーは、「キュア」の製造元を破壊するためにブラザーフッドのメンバーを増員。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑥:フェニックスの能力とは?ダークフェニックスとつながりはある?
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)と、新シリーズの『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)は、どちらもコミック「ダーク・フェニックス・サーガ」をもとにした作品なので、ジーンの展開に共通要素があります。
ただし『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)のほうがコミックの設定と近いです。
コミックでのフェニックスフォース(※宇宙にいるエネルギー生命体)のような描写も登場します。
本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の“フェニックス”はジーンのなかの人格の話しかしておらず、“本能に従うフェニックスは、ジーンの人格でいるときよりも強い能力を発現する”という描写にとどまっています。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑦:なぜジーンはブラザーフッドに入った?
フェニックス(ジーン)がプロフェッサーXを殺害した直後、その場にいたマグニートーはそのままジーンをブラザーフッドに連れ帰りました。
ジーン/フェニックスは、マグニートーを信頼していたわけでもありませんが、フェニックスとしての暴力的な本能のため、ブラザーフッドに留まり行動を共にしたようです。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑧:プロフェッサーXは死んだ?死亡した理由とは?

プロフェッサーX:© 2006 Twentieth Century Fox
プロフェッサーXはフェニックス(ジーン)と戦い、フェニックスの破壊攻撃で殺されました。
しかし、別の体(※脳死状態の双子の兄弟の体)を使って復活します。
プロフェッサーXは殺されるよりも前に、自分の意識を双子の兄弟の脳に移していました。
本作序盤で、プロフェッサーXが授業で流していた映像に映っていた男性が、プロフェッサーXの双子の兄弟。
このシーンが復活への伏線でした。
モイラ・マクタガート博士と寝たきりの男性(双子の兄弟)の映像を見せながら、「意識を移す」ことについて話していました。
「この男性は生来、脳に障害があり、臓器や神経系は正常ですが、意識はありません」
――モイラ・マクタガート
「もし彼に別の人間の意識を移すとしたら?」
――プロフェッサーX
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑨:「キュア」とはなに?なぜ開発されたのか?
「キュア」は、ミュータントの能力を消す注射薬。
息子がミュータントと知ったエンジェルの父親が、“ミュータントを治療”するために開発。
本作でビーストは、「ミュータント抗体」と説明しています。
「ミュータントX因子を抑えられる」
「永久に」
――ビースト
永久に抑えられる、という謳い文句から考えると、あくまで原理としては「抑えている」だけ。
なので、マグニートーがのちに能力を取り戻したのは、もともと能力が強いからかもしれません。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑩:なぜローガンはジーンを殺したのか?
暴走し周囲のすべてを破壊していたフェニックスの破壊攻撃に対抗できるのは、ヒーリングファクターをもつウルヴァリン(ローガン)だけだったため。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑪:マグニートーの能力は本当に無くなった?
マグニートーにキュアは効いていません。
本作でキュアを打たれてからしばらくは、マグニートーは本当に能力を失っていたようです。
しかし本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)のラストで、マグニートーがチェスのコマを能力を使って揺らしているシーンがありました。
本作のあと能力を取り戻していき、元の状態に戻るようです。
そして本作の続編である『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)で、マグニートーは完全に元通りです。
マグニートー以外のミュータントへのキュアの効果も、どれほど続いたのかはわかりません。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑫:過去の回想シーンのプロフェッサーXは矛盾?
20年前(1986年)の、ジーン・グレイの実家を訪問するシーンで、プロフェッサーXは車いすを使っておらず、歩いています。
また、髪型はいつものスキンヘッド。
この時点で、プロフェッサーXが歩いていることは新シリーズとの矛盾候補です。
※以下、新シリーズ(特に『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)、『X-MEN:アポカリプス』(2016))のネタバレを含みます。
プロフェッサーXが半身不随になったのは、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)の出来事。
時代設定は1962年です。
なので1986年にはすでに車いすに乗っているはず、なのに本作では歩いています。
これが矛盾ポイントになります。
ただし、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)では「薬を使うと歩ける」という描写もありました。
こちらは時代設定は1973年。
しかしその薬を使っている間はテレパスの能力が使えなくなるので、ジーンの脳内に語り掛けていた本作では薬を使用しているようには見えません。
ちなみに、髪型がスキンヘッドになったのは新タイムラインでは1983年の出来事。(『X-MEN:アポカリプス』(2016)より)
ただし本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)を含む旧タイムラインではこの出来事は関係ないので、髪を失った時期は不明であり、とくに矛盾かどうかを考える必要はありません。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑬:センチネルが登場
本作冒頭、学園のデンジャールームでのトレーニングシーンで、X-MENの敵ロボット「センチネル」が登場。
ウルヴァリンに切断された巨大な機械の頭部が映りました。
センチネルは『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)に登場しX-MENを襲います。
なので本作のデンジャールームのシーンは、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)への伏線ともいえます。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の伏線解説⑭:ビーストとウルヴァリンの会話は?
本作のビーストはウルヴァリンの素性をよく知らないようです。
「私はお前が坊やの頃から戦ってる」
――ビースト
ウルヴァリンは1800年代に生まれており、ビーストよりずっと年上です。
以上『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の疑問、伏線の解説でした。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の小ネタ・トリビア・裏話を解説

ゴールデンゲートブリッジを動かすマグニートー:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の小ネタや原作との違いを解説します。
それでは見ていきましょう。
ミュータントの能力は測定可能?レベルによって分けられている!
ブラザーフッドの女性ミュータント カリストは、ミュータントの能力の強さのレベルを判定する能力を持っていました。
「クラス5。あんた(マグニートー)よりすごい」
――カリスト
「ジーンは唯一のクラス5」
――プロフェッサーX
このように、ジーンがクラス5であることを当てていました。
マグニートーたちに対しては、「クラス3以上はあんたたちだけ」と言っているので、マグニートーはクラス3以上の能力とのこと。
またコミックでミュータントの性質を分ける分類としては、「オメガレベル」、「アルファレベル」などのグループ分けが有名。
詳しくは別記事でご紹介します。
スタン・リーとクリス・クレアモントが出演している?

スタン・リーのカメオ出演シーン:© 2006 Twentieth Century Fox

クリス・クレアモントのカメオ出演シーン:© 2006 Twentieth Century Fox
マーベル映画のカメオ出演で有名なコミック原作者のスタン・リー。
スタン・リーは、幼いジーン・グレイを訪ねる過去シーンで、近所の住民として登場。
庭で水やりをしており、ジーン・グレイが使ったテレキネシスで放水が動かされ驚いていました。
クリス・クレアモントは、「ダークフェニックス・サーガ」の原作者。
同じく幼いジーン・グレイを訪ねる過去シーンで近所の住民として登場し、使っていた芝刈り機が浮き上がって驚いていたのがクリス・クレアモントです。
ブライアン・シンガーが監督しなかった理由とは?
ブライアン・シンガーは、『スーパーマン リターンズ』(2006)を監督するためX-MENシリーズから離れました。
さらに、サイクロップス役のジェームズ・マースデンも『スーパーマン リターンズ』(2006)に出ることになり一緒に連れていかれました。
このことが本作のサイクロップスの扱いにも影響しているようです。
原作との違い:もととなった原作は「ダークフェニックス・サーガ」
ジーンの闇落ちと死亡は、コミック「ダークフェニックス・サーガ」との共通ポイント。
コミックでは、「フェニックスフォース」(宇宙のエネルギー生命体)の存在が重要ですが、本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)にはフェニックスフォースの要素はありません。
以上『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の小ネタや原作との違いの解説でした。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の順番や時系列は?

ウルヴァリン:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)は、X-MENシリーズの3作目。
ここからは、順番やタイムラインについて、下記の4つに分けてご紹介します。
それでは見ていきましょう。
順番は?
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)は、旧3部作のうちの3作目です。
時系列は?
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)は、タイムラインとしては旧タイムライン(※)の出来事で、おもな時代設定は2006年。
(※X-MENシリーズは、2つのタイムラインに分岐し、パラレルワールドのようになっています。)
冒頭の、プロフェッサーXとマグニートーが幼いジーン・グレイの実家を訪問するシーンは20年前(1986年)。
幼いエンジェルが背中の羽を切り落としていたシーンは10年前(1996年)です。
続編は?
劇場公開順での続編は、ウルヴァリンのスピンオフ1作目『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)。
ウルヴァリンの過去が判明します。
X-MENがメインとなる公開順での続編は、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)。
過去編であり、プロフェッサーXとマグニートーの出会いが描かれます。
時系列的に本作の未来にあたるシーンが登場するのは、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)。
本作の事件のかなりあとの時代(およそ17年後)に、X-MENがどうなっているのかが分かります。
そもそも本作は観なくていい?
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)を観ておいたほうがいいのは、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)を鑑賞予定の方。
さらに、旧3部作すべてを観ておいたほうが『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)をより楽しめます。
以上『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の順番や時系列の解説でした。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の最後は? ラストシーンや結末を解説

ブラザーフッドのメンバー:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の結末をご紹介します。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の結末・ラストシーン
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)のラストは、アルカトラズ島での戦い。
X-MENはマグニートーにキュア(ミュータントの能力を消す薬)を打って倒し、戦いは終わったかに思えました。
しかしフェニックス(ジーンの凶暴な別人格)は暴走を開始、周囲の人々がフェニックスの能力で消されていきます。
フェニックスの破壊攻撃に、ヒーリングファクターのおかげで対抗できたウルヴァリンは、愛していたジーンを自身の手で殺しました。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)のその後、マグニートーは能力を失った?
プロフェッサーX亡きあとの学園は、ストームが引き継ぐことに。
事件のあと、マグニートーは、いつものチェスの相手であるプロフェッサーX不在のチェス盤を前に座っていました。
そしてチェスのコマを揺らせており、能力を取り戻すことが示唆されました。
本作の登場キャラのその後は、『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)と『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)で知ることができます。
【レビュー】『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の評価・評判

ジーンとウルヴァリン:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の低評価、高評価のレビューをそれぞれ紹介します。
【つまらない?】低評価のレビュー
前作までが好きだったという方には、本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)のストーリーは不評気味。
コミックで評価の高い「ダークフェニックス・サーガ」の映像化なのに……と残念がっているコメントも多いです。
【面白い?】高評価のレビュー
ショッキングな展開が何度もあり、ラストも派手な対立が起きるので、前作までに比べて鑑賞しやすいという意見もあります。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)の総合評価:ウルヴァリンの壮絶な悲恋

ジーンとウルヴァリン:© 2006 Twentieth Century Fox
プロフェッサーXとジーンの死亡。
マグニートーとミスティークの、ミュータントとして生きるアイデンティティの喪失。
ウルヴァリンは、心に最悪の傷を負いました。
このように、主要人物はめちゃくちゃにされましたが、なんとかミュータントの地位は少し改善したようでした。
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)はエンドロール後に本編はある?

昔のプロフェッサーXとマグニートー:© 2006 Twentieth Century Fox
『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)のエンドロールの後の映像では、本作で死んだプロフェッサーXが復活。
病室のシーンで、プロフェッサーX(※脳死状態の双子の兄弟の体に意識を移した)とモイラ・マクタガートが登場しました。
本作序盤でプロフェッサーXが授業で見せていたビデオ映像は、これへの伏線です。
「やあ、モイラ」
――プロフェッサーX「チャールズ」
――モイラ・マクタガート
また本作『X-MEN ファイナルディシジョン』(2006)でも、オープニングの20世紀フォックス ロゴで「X」の文字が残ります。
X-MENシリーズ旧三部作の順番や時系列が知りたい方はこちら。
https://minority-hero.com/cinema_recommend/X-MEN+Series/3407/
X-MENの始まりの作品、旧三部作の第一作となる『X-メン』(2000)の考察や解説が知りたい方はこちら。
https://minority-hero.com/cinema-review/x-men/6959
『X-MEN2』(2003)の感想・結末・ラストの解説や考察が知りたい方はこちら。
https://minority-hero.com/cinema-review/x-men-2/19389
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