
X-MENメインシリーズのファンの方はもちろん、そして『デッドプール』シリーズを観るうえでもある意味視聴必須な『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)!
本作は、ウルヴァリンの初スピンオフ映画というだけでなく、X-MENリーダーのサイクロップスや、人気キャラ デッドプール(ウェイド・ウィルソン)、そしてもちろんウルヴァリンの兄 ビクター(セイバートゥース)など超豪華なメンバーが登場している、決して避けては通れない一作。
3部作にも登場していた、ストライカーとの因縁も明らかに!
ここからは『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の、キャラクター・キャストの紹介、感想と考察、続編への伏線や評価などをネタバレありで解説します!
項目 | 評価 | 点数 |
知名度 | ★★★★☆ | 80点 |
配役/キャスト | ★★★★★ | 90点 |
ストーリー | ★★★☆☆ | 65点 |
物語の抑揚 | ★★★★☆ | 80点 |
アクション | ★★★★☆ | 80点 |
シリーズとの関連性 | ★★★★★ | 95点 |
目次
- 1 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の作品情報
- 2 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の概要
- 3 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)のキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介
- 4 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の感想と考察
- 5 【なぜ?】『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の疑問を解説
- 6 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)に伏線や繋がりはある?
- 7 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の続編やシリーズを解説
- 8 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の最後は? ラストシーンや結末を解説
- 9 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の小ネタ・裏話・トリビア
- 10 【レビュー】『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の評価・評判
- 11 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の総合評価:ウルヴァリンの過去のすべてが明らかに!
- 12 『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)はエンドロール後に本編はある?
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の作品情報
製作年 | 2009年 |
原題 | X-Men Origins:Wolverine |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 108分 |
ジャンル | アクション |
監督 | ギャヴィン・フッド |
脚本 | デイヴィッド・ベニオフ
スキップ・ウッズ |
主要キャスト | ヒュー・ジャックマン(ジェームズ・ハウレット/ローガン/ウルヴァリン)/日本語吹替:山路和弘
リーヴ・シュレイバー(ビクター・クリード/セイバートゥース)/日本語吹替:石塚運昇 ダニー・ヒューストン(ウィリアム・ストライカー)/日本語吹替:野島昭生 リン・コリンズ(ケイラ・シルバーフォックス)/日本語吹替:安藤麻吹 テイラー・キッチュ(レミー・ルボー/ガンビット)/日本語吹替:平田広明 ウィル・アイ・アム(ジョン・ライス/ケストレル)/日本語吹替:江川央生 ライアン・レイノルズ(ウェイド・ウィルソン/デッドプール/ウェポンXI)/日本語吹替:加瀬康之 |
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の概要

ウルヴァリン:© 2009 Twentieth Century Fox
自分がミュータントであることを知らずに育った幼いジェームズ・ハウレット(ウルヴァリン/ローガン)は、ある日芽生えた能力を使って実の父親を殺害してしまう。
その後、同じくミュータントである兄 ビクター(セイバートゥース)と2人で生きていくことになったジェームズ。
兄弟は、南北戦争、一次・二次大戦、ベトナム戦争と幾多の戦場で戦い続けていたが、そのうち兄 ビクターの暴力衝動が悪化。
戦いに嫌気がさしたジェームズは軍を去り、過去を捨ててカナダで恋人のケイラと暮らしていた。
そこに軍時代の指揮官 ストライカーが現れ、話によると、過去の仲間が次々殺されていっているとのことだったが……。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)のキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介

チームXのメンバーとストライカー:© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)のキャスト、登場人物(キャラクター)を下記の順にご紹介します。
それでは見ていきましょう。
ジェームズ・ハウレット/ローガン/ウルヴァリン/(演:ヒュー・ジャックマン)日本語吹替:山路和弘

ウルヴァリン:© 2009 Twentieth Century Fox
本作の主役であり、X-MEN旧3部作の事実上の主人公。
自分の父親だと聞かされていた男性(ジョン・ハウレット)が襲撃されたとき、復讐心から、手の甲の爪が生え能力が発現。
犯人と思われた男性(トーマス・ローガン)を刺殺しますが、トーマスの死の間際に「自分の息子だ」と聞かされ、実の父親を殺してしまったと判明。
兄を慕っていましたが、抑えられない凶暴性にうんざりして距離を置くことに。
潜伏生活中は、林業の作業員をしていました。
ストライカーの傭兵部隊(チームX)を脱退した以降のシーン(6年後のシーン)では、ローガンと呼ばれています。
兄のビクターは、名前のジェームズから、ジミーと呼んでいます。
「ウルヴァリン」は、恋人 ケイラの発言(※)から。
(※ケイラがウルヴァリンに話していた、月とその恋人“クエクワツー”の物語。)
「クエクワツーよ。意味はウルヴァリン〈クズリ〉」
――ケイラ
ローガンは、アダマンチウム改造実験を受ける際に、初めてウルヴァリンを名乗りました。
ウルヴァリンを演じたヒュー・ジャックマンは、オーストラリア出身の超人気俳優。
ウルヴァリン役のほか、『レ・ミゼラブル』(2012)、『リアル・スティール』(2011)などが代表作。
冒頭で、幼少期のジェームズ(ウルヴァリン)を演じているのは、のちに有名シンガーになるトロイ・シヴァン。
ビクター・クリード/セイバートゥース(演:リーヴ・シュレイバー)日本語吹替:石塚運昇
.jpg)
ビクター(セイバートゥース):© 2009 Twentieth Century Fox
本作ではストライカーと組んでいたヴィラン。
ウルヴァリンの兄。
似たような能力を持ちますが、ウルヴァリンよりは少し弱いようです。
凶暴性、衝動が抑えられず、対抗心からウルヴァリンのことも追い詰めます。
「俺の体にもアダマンチウムを」
「約束だ」
――ビクター(セイバートゥース)
「改造したら死ぬ」
――ストライカー
ビクターは、母親の詳細は不明ですが、ウルヴァリンと同じくトーマス・ローガンの息子。
本作では、デッドプールに殺されそうになっていたウルヴァリンを「お前は俺が殺す」と言って助け共闘したラストが印象的。
ビクター(セイバートゥース)を演じたリーヴ・シュレイバーは、『スポットライト 世紀のスクープ』(2015)、『完全なるチェックメイト』(2014)などに出演。
ウィリアム・ストライカー(演:ダニー・ヒューストン)日本語吹替:野島昭生

ストライカー:© 2009 Twentieth Century Fox
本作のメインヴィラン、またX-MENシリーズを通してミュータントと敵対する人物。
本作では、ウルヴァリンとビクター(セイバートゥース)を「チームX」(※ミュータント部隊)に招集して利用したあと、雲隠れしていたウルヴァリンをそそのかしてアダマンチウム骨格に改造。
最初に登場したシーンでは少佐、6年後のシーンからは大佐です。
映画X-MENシリーズでは、ストライカー役はほぼ毎回俳優が変わっているので少しわかりにくいです。
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)でストライカーを演じているのはダニー・ヒューストン。
また本作とほぼ同年代を描いた『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)(1970年代が舞台)と『X-MEN:アポカリプス』(2016)(1980年代が舞台)でのストライカーは、ジョシュ・ヘルマンが演じています。
そして旧3部作の『X-MEN2』(2003)(2000年代が舞台)ではブライアン・コックスがストライカー役。
また、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)(1960年代が舞台)ではストライカーは登場せず、その代わりストライカーの父親(ウィリアム・ストライカー・シニア)が登場。
ケイラ・シルバーフォックス(演:リン・コリンズ)日本語吹替:安藤麻吹

ケイラとウルヴァリン:© 2009 Twentieth Century Fox
ストライカーの命令でウルヴァリンを監視していた恋人。
ストライカーに監禁されている妹(エマ・フロスト)を解放してもらうため言いなりになっていましたが、ウルヴァリンへの愛情は本物だった様子。
カナダでは教師として働いていました。
ケイラの設定はコミックから変更されていて、コミックでのシルバー・フォックス(ケイラ)はヒーリングファクターをもつミュータント。
コミックでは「シルバー・フォックス」がミュータントとしての通称です。
ケイラを演じたリン・コリンズは、『ジョン・カーター』(2012)などに出演。
レミー・ルボー/ガンビット(演:テイラー・キッチュ)日本語吹替:平田広明

ガンビット:© 2009 Twentieth Century Fox
ニューオーリンズにいるポーカーの名手。
ストライカーに捕まり、島から脱出した唯一の人物。
本作ではウルヴァリンの協力者に。
ガンビットを演じたテイラー・キッチュは、『バトルシップ』(2012)の主演で有名。
また、『ジョン・カーター』(2012)、『ローン・サバイバー』(2013)、『オンリー・ザ・ブレイブ』(2017)などに出演。
ジョン・ライス/ケストレル(演:ウィル・アイ・アム)日本語吹替:江川央生
.jpg)
ジョン・ライス(ケストレル):© 2009 Twentieth Century Fox
元チームXメンバー。
その後ラスベガスでボクシングジムのオーナーに。
元メンバーのなかでは比較的まともそうな人物で、ウルヴァリンに協力。
ニューオーリンズの裏路地でビクター(セイバートゥース)に殺されました。
ケストレルを演じたウィル・アイ・アムは、「ブラック・アイド・ピーズ」のメンバー。
ウェイド・ウィルソン/デッドプール/ウェポンXI(演:ライアン・レイノルズ)日本語吹替:加瀬康之

ウェイド・ウィルソン:© 2009 Twentieth Century Fox
.jpg)
ウェポンXI(デッドプール):© 2009 Twentieth Century Fox
元チームXメンバー。
ストライカーに捕まって改造され、複数のミュータントの能力を入れ込んだ存在「ウェポンXI」に。
チームX時代のシーンでは、デッドプールの特徴を反映させ、「よく喋る、うるさい」という設定でした。
ウェポンXI(デッドプール)として再登場すると、うるさいからといって口が縫われており、これがかなりの不評要因に。
本作でウェイド・ウィルソン(デッドプール)を演じているのは、のちの映画デッドプール単独シリーズと同じくライアン・レイノルズ。
ライアン・レイノルズは、アメコミ映画では、ほかにも『グリーン・ランタン』(2011)でグリーンランタン役を務めています。
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)、『名探偵ピカチュウ』(2019)、『[リミット]』(2010)なども有名。
エージェント・ゼロ(演:ダニエル・ヘニー)日本語吹替:磯部弘

エージェント・ゼロ:© 2009 Twentieth Century Fox
元チームXメンバー。
その後もストライカーの右腕として活動。
アダマンチウム改造実験のあと、アルカリ湖の基地から脱走したウルヴァリンを追い、墜落したヘリコプターごと爆破されました。
クリス・ブラッドリー/ボルト(演:ドミニク・モナハン)日本語吹替:中國卓郎
.jpg)
クリス・ブラッドリー(ボルト):© 2009 Twentieth Century Fox
元チームXメンバー。
引退後は、オハイオ州スプリングフィールドの遊園地で「電球の電気を消したら勝ち」というゲーム屋台にいました。
そして、訪ねてきたビクター(セイバートゥース)に殺されました。
クリス・ブラッドリー(ボルト)を演じたドミニク・モナハンは、『ロード・オブ・ザ・リング』3部作のメリー役、ドラマ『LOST』への出演が有名。
フレッド・デュークス/ブロブ(演:ケヴィン・デュランド)日本語吹替:乃村健次
.jpg)
フレッド・デュークス(ブロブ):© 2009 Twentieth Century Fox
元チームXメンバー。
ボクシングジムのシーンで、巨体になって再登場。
ビクター(セイバートゥース)の発言によると、ウルヴァリンたちがボクシングジムを去った後、訪れたビクターに殺された様子。
スコット・サマーズ/サイクロップス(演:ティム・ポーコック)日本語吹替:宮野真守

サイクロップス:© 2009 Twentieth Century Fox
本作でのサイクロップスは、まだ“恵まれし子らの学園”ではなく、地域の学校に通っています。
学校で居残りになっていたところを、ビクター(セイバートゥース)に襲われ誘拐されました。
その際、制御しきれなかったオプティックブラストで建物が切り裂かれるシーンは、本作の名シーンの1つ。
エマ・フロスト(エマ・シルバーフォックス)(演:ターニャ・トッティ)日本語吹替:安原麗子

エマ・フロストとケイラ:© 2009 Twentieth Century Fox

ダイヤモンドフォームのエマ・フロスト:© 2009 Twentieth Century Fox
ケイラ(ウルヴァリンの恋人)の妹。
コミックのエマ・フロストがモチーフのキャラでしたが、コミックとはかなり違います。
エマ・フロストは『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)にも登場しており、そちらはコミックでのエマ・フロストに近い設定(※)になっています。
(※テレパスの能力と、ダイヤモンドフォームに変身する能力、ヘルファイア・クラブのメンバー。)
チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(演:パトリック・スチュワート)日本語吹替:大木民夫

プロフェッサーX:© 2009 Twentieth Century Fox
監禁されていたミュータントの子供たちを回収するシーンでゲスト登場。
のちの側近 サイクロップスにテレパシーで話しかけて、脱出の道を教えました。
本作に登場したプロフェッサーXは、車いすではなく、歩いています。
プロフェッサーXを演じるパトリック・スチュワートは、『新スタートレック』のピカード艦長役がとても有名。
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)のキャスト・登場人物(キャラクター)の紹介でした。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の感想と考察

ウルヴァリン:© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)は、X-MENメインシリーズの3部作完結後に公開となった、シリーズ初のスピンオフ作。
『X-メン』(2000)以前のウルヴァリンはどう生きてきたのかが判明する、前日譚になっています。
ここからは、『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の感想と本作のテーマの考察をご紹介します。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の感想
まずは、『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の感想を4つご紹介します。
それでは見ていきましょう。
ウルヴァリンの記憶喪失の謎も、ストライカーの悪行も、すべてここでわかります!
旧3部作で謎だったウルヴァリンの過去のトラウマ。
そしてそもそもなぜ骨格が金属(アダマンチウム)なのか?という疑問も、本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)でそのすべてが判明!
X-MENシリーズを見てきた方ならかなり納得すること間違いなしです。
デッドプールの傭兵時代?!そして本作のデッドプールはなぜ評判が悪いのか……?

ウェイド・ウィルソン:© 2009 Twentieth Century Fox
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)といえば、のちに単独映画が大ヒットすることになるデッドプールのデビュー作としても有名。
そして本作のデッドプールはあまり評判が芳しくないです。
それは、“思っていたのと全然違う”キャラとして描かれ「これがデッドプール?」という感じになってしまっているため。
たしかにのちの『デッドプール』シリーズとは見た目が全然違います。
しかしウェイド・ウィルソンの素の姿での貴重な傭兵時代が見られるのは本作だけ!
二刀流での戦闘シーンはかなりの見ごたえです。
X-MENからも豪華メンバーが登場!

サイクロップス:© 2009 Twentieth Century Fox
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)には、プロフェッサーXと、まだ“学園”に入学する前の若きサイクロップスが登場しています。
とくにサイクロップスはオプティックブラストを炸裂させるシーンが何度かあるので、X-MENメインシリーズで登場していたときよりもむしろインパクトがあるかもしれません。
ガンビットの唯一の登場作!

ウルヴァリンとガンビット:© 2009 Twentieth Century Fox
映画シリーズでは、本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)だけに登場する人気キャラ ガンビット。
南部の酒場で夜な夜なポーカーで金を巻き上げているという、これまでのX-MENシリーズにあまり登場していなかったタイプの人物。
魔法使いのような能力「キネティックチャージ」や、ウルヴァリンの窮地を救う展開など、ガンビットのためだけにでも観ておきたい一作です。
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の感想でした。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の考察
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の考察を3つご紹介します。
それでは見ていきましょう。
本作は矛盾点が多い?
X-MENシリーズ全体を考えた場合、本作は矛盾点がかなり多いです。
旧3部作(『X-メン』(2000)~の3部作)の完結後に公開された本作は、旧3部作との矛盾はほぼありません。
つまり本作公開時点ではこれでOKでした。
しかしその後に製作された『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)以降の新シリーズも含めて考えると、あまりにも整合性を考えるのが難しく、「スピンオフ」と割り切ったほうが楽と思えるほど。
その原因は、本作が1845年~1980年頃という幅広い年代をカバーしており、さらにその時代設定が『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)といった新シリーズとだいぶかぶっているため。
さらに旧3部作の過去編としての意味もあった本作に、のちに新シリーズでも使われるメジャーキャラをすでに何人も登場させてしまっているためです。
X-MENシリーズは歴史改変したため矛盾はあってもいいのか?
X-MENシリーズは、1973年以降の歴史が2パターン存在します。
なので、たしかに全然違うことが起きていても問題ないです。
しかし本作は、1845年~1980年頃の出来事であり、そのうち1973年までの出来事については、本来は整合性が必要です。
この詳細については、“『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)に伏線や繋がりはある?”で後述します。
X-MENぽさを軽減し、アクション大作に
普段のX-MENシリーズで一貫して語られるミュータントであることの苦悩。
本作では、主人公 ウルヴァリン本人の苦悩に絞って描写することで、「ミュータントは……」という一般論を避けています。
またウルヴァリンの爪をフィーチャーしたアクションシーンのため必然的に接近戦が多め。
そして、改造手術や傷が痛そうなシーンも多めで、ハードなアクションに仕上がっています。
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の考察でした。
【なぜ?】『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の疑問を解説

ウルヴァリン:© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の疑問を下記の順に解説します。
それでは見ていきましょう。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説①:時系列はどこ? X-MENシリーズとの関連性とは?
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)は、1845~1980年頃の出来事。
映画X-MENのタイムラインが2つに分かれていることを踏まえると、本作の1845年~1973年の部分は“新・旧タイムラインに共通”する出来事。
そして1973年~1980年頃の部分は、旧タイムラインの出来事、となるはずです。
本作はウルヴァリン スピンオフなので、直接X-MENメインシリーズと関連するわけではありませんが、旧3部作、とくに『X-メン』(2000)と『X-MEN2』(2003)と内容が関連しています。
これは、旧3部作の重要テーマだった、ウルヴァリンの記憶喪失やストライカーとの因縁の謎が、本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)で明かされたためです。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説②:ジェームズとは何者?ローガンとの関係性とは?
.jpg)
幼いウルヴァリンと継父(ジョン・ハウレット):© 2009 Twentieth Century Fox
ジェームズ・ハウレットはローガン(ウルヴァリン)の本名(幼名)。
ハウレットは継父(ジョン・ハウレット)の苗字。
ローガンは実父(トーマス・ローガン)の苗字から。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説③:ジェームズとビクターが処刑されることになったきっかけとは?
ベトナム戦争の戦地で米軍とともに戦っていたとき、ビクター(セイバートゥース)が暴力衝動を抑えきれず米軍の上官を殺したため。
ウルヴァリン(ジェームズ)は巻き添えで死刑に。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説④:ジェームズとビクターが「チームX」に加入し、脱退するのはなぜ?

チームXのメンバー:© 2009 Twentieth Century Fox
ストライカーは、戦闘に役立つミュータントを集め、「チームX」として働かせていました。
戦場での暴力行為を問われ銃殺刑になったのに生き残っていたウルヴァリンとビクター(セイバートゥース)を見つけたストライカーは、チームXに招集。
ウルヴァリンとビクターはしばらくミッションに協力していましたが、ビクターの凶暴性に耐え切れなくなったウルヴァリンはチームXを脱退し隠居。
ビクターはその後もチームXに残り、そしてチームの解散後もストライカーに協力。(※実際には利用されていました)
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説⑤:「ウェポンX計画」とはなに?なぜローガンは参加するのか
ローガンがウェポンX計画に関わることになった経緯を解説します。
「ウェポンX計画」とは
.jpg)
ウェポンX計画(アダマンチウム移植実験):© 2009 Twentieth Century Fox
ローガン(ジェームズ/ウルヴァリン)の骨格にアダマンチウム(特殊な合金)を移植し、兵器化する実験。
“ウェポンX”とは、ウルヴァリンのこと。
「今日、医学の歴史が変わる。“ウェポンX”を作るのです」
――ストライカー
ローガンが「ウェポンX計画」に参加する理由とは?

ストライカー:© 2009 Twentieth Century Fox
ローガン(ジェームズ/ウルヴァリン)を利用したいストライカーの作戦に引っかかってしまったため。
ストライカーは、ビクター(ウルヴァリンの兄)がケイラ(ウルヴァリンの恋人)を殺したと思わせて、ウルヴァリンがビクターへの復讐を考えるように仕向けました。
実際には、ビクターもケイラもストライカーの手下であり、ケイラの死は偽装でした。
そして、「ウルヴァリンがビクターに勝てるように能力を強化してやる」とそそのかしてアダマンチウム改造に合意させました。
また、ウルヴァリンに自由にさせる気はなく、うまくいったら記憶を消して兵器利用しようとしていたストライカー。
ストライカーの「記憶を消せ」と指示する声を聞いたウルヴァリンは、アルカリ湖の基地から脱走。
「なぜ俺をはめた?」
――ウルヴァリン
「力が欲しかった」
「ミュータント・キラー、デッドプールを作るためだ。
長い年月をかけて共存できる能力を寄せ集め、1人の中に結合させる」
「最初に私の息子の能力を使った。
ローガン、お前が最後だ。ウェポンXIが完成する」
「お前の復讐心を逆用し、わざとおびき出したんだ」
――ストライカー
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説⑥:どのようにしてウルヴァリンは誕生した?
ローガン(ジェームズ/ウルヴァリン)はもともとは、ヒーリングファクターと、手の甲から骨でできた3本の爪を生やす能力を持つミュータント。
ストライカーの実験によって、ローガンの骨格にアダマンチウムが注入され、アダマンチウム骨格に。
爪も、アダマンチウムの爪になりました。
「アダマンチウムを被験者の骨格と融合する」
――ストライカー
記憶喪失なのは、本作ラストでストライカーにアダマンチウムの弾丸で頭部を撃たれて脳を損傷したため。
(※本作の出来事によってウルヴァリンに恨まれることになったストライカーは、「アダマンチウムの弾丸でもウルヴァリンを殺せないけれど、記憶を消すことはできる」とふんで撃ちました。)
改造実験のときにも兵器利用するためウルヴァリンの記憶を消そうとしていましたが、その際にはウルヴァリンに察知されて失敗しています。
「彼のDNAを“ウェポンXI〈イレブン〉”のために使う。記憶を消せ」
――ストライカー
このようにして、X-MENシリーズでもおなじみのウルヴァリンの姿になりました。
また、本作では、ストライカーがアダマンチウムのもとになる隕石を確保するシーンも登場し、チームXにいたウルヴァリンもそれに関与していました。
「ラゴス(ナイジェリア)で探した隕石を?」
――ストライカー
「覚えてる」
――ウルヴァリン
「見つけたんだ。あの隕石で作った合金は非常に強く、どんな攻撃にも耐える。
名は“アダマンチウム”」
――ストライカー
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説⑦:ローガンがビクターとストライカーと戦うのはなぜ?
はじめビクター(セイバートゥース)を追っていたのは、恋人のケイラを殺害されたため。(実際には偽装でした。)
ストライカーについては、勝手にウルヴァリンの記憶を消そうとしたうえ、エージェント・ゼロにウルヴァリンを追わせ殺させようとしたため復讐することに。
そしてその後、フレッド・デュークス(ブロブ)の話で、ストライカーとビクターが裏で協力しており自分ははめられていたと知ったウルヴァリンは激怒、改めて報復を決意。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の解説⑧:「ウェポンⅪ」の正体はデッドプール?どのようして倒すのか?
.jpg)
ウルヴァリンとウェポンXI(デッドプール):© 2009 Twentieth Century Fox
本作で登場する「ウェポンXI」が、X-MENシリーズ旧タイムラインでの「デッドプール」です。
ウルヴァリンが「ウェポンX」として改造されたのと同じく、ウェイド・ウィルソンをストライカーが改造して誕生したのがウェポンXI(デッドプール)。
ウェポンXIは、「複数のミュータントの能力を合わせ持つこと」がポイント。
能力一覧については、上述の“『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)のキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介”のデッドプールのところをご確認ください。
本作で、ウェポンXI(デッドプール)は、オプティックブラストで熱されたウルヴァリンの爪で首を切断されて倒されました。
しかし本作の本編終了後のシーンで、まだ生きていることが示唆されます。
が、旧タイムラインでは、デッドプールは今後登場しません。
本作での元「チームX」メンバーたちの説明により、ウルヴァリンが脱退したあとのチームXは、ミュータントの捕獲を行っており、それがストライカーの“ウェポンXI”計画のためだった、ということが分かっています。
「俺たちのような者を探して捕らえる仕事だ」
――ジョン・ライス(ケストレル)
「島で何を?」
――ウルヴァリン
「捕らえた連中(ミュータント)をそこに連れていく」
「噂によれば、人体実験してるとか」
――フレッド・デュークス(ブロブ)
「ストライカーの狙いは?」
――ジョン・ライス(ケストレル)
「ミュータントの能力を結合させることだ」
――フレッド・デュークス(ブロブ)
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の疑問の解説でした。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)に伏線や繋がりはある?

ウルヴァリン:© 2009 Twentieth Century Fox
旧3部作の過去編にもなっている『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)。
ここからは、とくにシリーズのどの作品が本作と繋がっているのか、下記の順に解説します。
それでは見ていきましょう。
①『デッドプール』シリーズとの繋がりは?

ウェイド・ウィルソン:© 2009 Twentieth Century Fox
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)と『デッドプール』シリーズでは、同じくライアン・レイノルズがデッドプール役を務めています。
本作のデッドプールは旧タイムラインのデッドプールであり、単独作『デッドプール』シリーズのデッドプールは新タイムラインのデッドプール。
X-MENシリーズは、新タイムラインを作ったこともあり、不評だった本作のデッドプールを上手くリブートすることに成功。
②『X-MEN2』との伏線!ストライカーの息子は?
本作で、ストライカーが、将軍から息子のことを指摘されているのは『X-MEN2』(2003)との伏線。
ストライカーがヴィランとして登場する『X-MEN2』(2003)は、とくに本作との関連性が高い一作です。
「君の息子はミュータントで、君の妻を殺した。なぜ隠す?」
――マンソン将軍
「私の息子は家族に問題をもたらした。
ですが私は、国民を守るために、敵を倒す。外部の敵も、内部の敵も」
――ストライカー
ちなみに、『X-MEN2』(2003)に登場したストライカーの息子 ジェイソンは、人に幻覚を見せられるミュータントであり、本作と微妙に矛盾しています。
「ミュータント・キラー、デッドプールを作るためだ、長い年月をかけて共存できる能力を寄せ集め、1人の中に結合させる」
「最初に私の息子の能力を使った。
ローガン、お前が最後だ。ウェポンXIが完成する」
――ストライカー
③『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)でプロフェッサーXが歩けなくなったのと矛盾?
プロフェッサーXが半身不随になり歩けなくなるのは、1962年の出来事。(『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)より)
本作で脱出した子供たちを回収しに来たプロフェッサーXは普通に歩いており、これは1980年頃のシーンなので、矛盾ポイントです。
ちなみに髪型がすでにスキンヘッドなのは、矛盾とは言えません。
(『X-MEN:アポカリプス』(2016)(時代設定は1983年)で髪を失うのは、新タイムラインの出来事のため。)
④ウルヴァリンの過去は、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)との矛盾?
、ウルヴァリン、ストライカー.jpg)
ビクター(セイバートゥース)、ウルヴァリン、ストライカー:© 2009 Twentieth Century Fox
本作で最も難しいのが、ウルヴァリンと宿敵ストライカーの経歴がかなり入り組んでいること。
この2人は新シリーズにも登場しており、かなり混乱します。
まず本作での行動を時代にそって確認すると下記の通り。
上記のうち、整合性を考えないといけないのは1845年~1973年までの部分であり、1973年以降~1980年頃については「新シリーズとは別タイムライン」ということで問題ありません。
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)に登場したウルヴァリン
まず、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)でウルヴァリンはプロフェッサーXとマグニートーに遭遇しています。
これは1962年の出来事。
本作を観ると、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)に登場したウルヴァリンは、まだビクターと過ごし戦争に参加していた頃、と分かります。
『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)過去パートのウルヴァリン
最も混乱しており、どこまでを“正史”ととらえるべきか不明瞭なのは、「1973年」の部分。
1973年といえば、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)過去パートのウルヴァリンがどこかの部屋で寝ている状態から目覚めたとき。
また『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)過去パートのストライカーは、トラスク博士の協力者をしており、ベトナム戦争の戦地を訪れたり、パリ協定のサミット会場にいたりします。
そして『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)でのパリ協定のシーンで、ウルヴァリンとストライカーは対面します。
しかしこのシーンで、ストライカーはウルヴァリンのことを知らないようでした。
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)でもウルヴァリンとストライカーは1973年頃に初対面している様子。
以上のように、「トラスク博士との協力」や、「ベトナム戦争のころにウルヴァリンをスカウトした」という要素が2作品でかなり異なっており、よく分かりません。
『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)での過去への介入により、1973年のウルヴァリンがX-MENとともに行動したため、「新タイムラインでは、『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)でのベトナム戦争がらみの一連の事件が起きず、チームXも存在しなかったのでは……」と考えられるかもしれません。
⑤サイクロップスのオリジンパートは『X-MEN:アポカリプス』(2016)でやり直される
本作でわりと時間を割かれていたサイクロップス初登場シーン。
しかし新シリーズ(新タイムライン)でも、「学校でふいに能力 オプティックブラストを使ってしまう」という似た雰囲気のオリジン的なシーンが描かれることに。
⑥エマ・フロストの存在は『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)と矛盾?
本作でケイラ(ウルヴァリンの恋人)の妹として登場したエマ・フロスト。
エマ・フロストといえば、テレパスの能力と、ダイヤモンドフォームに変身する能力を持つミュータントであり、ヘルファイア・クラブのメンバー。
そしてその通りの設定のエマ・フロストが、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)に登場しています。
なので、本作に登場した「エマ・フロスト」は同名の別キャラクターと考えたほうがよさそうです。
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)のエマ・フロストと同一キャラと考えた場合、年齢が全く合いません。
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の伏線や繋がりの解説でした。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の続編やシリーズを解説
_2.jpg)
クリス・ブラッドリー(ボルト):© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)は、X-MENシリーズ 4作目。
ここからは、本作を観る順番について、下記の2つに分けてご紹介します。
それでは見ていきましょう。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の続編は?
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)は、ウルヴァリン スピンオフの1作目。
また、本作は、内容としてはX-MENメインシリーズの旧3部作の過去編にあたります。
なので、本作のあと『X-メン』(2000)に繋がると考えてもOKです。
そして旧3部作のあとが、スピンオフ2作目『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)になります。
(シリーズ全体の時系列は、X-MEN時系列記事に記載しています。)
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)を観る前にチェックしておきたい作品は?
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)は、ウルヴァリンのオリジンストーリー。
なので、事前にシリーズを視聴していなくても100%分かります。
むしろ本作を見てから『X-メン』(2000)~の旧3部作を観たほうがX-MENメインシリーズが分かりやすい、という部分すらあります。
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の続編やシリーズの解説でした。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の最後は? ラストシーンや結末を解説
.jpg)
ウルヴァリンとビクター(セイバートゥース):© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の結末をご紹介します。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の結末・ラストシーン
ラストは、スリーマイル島での戦い。
ウルヴァリンとビクター(セイバートゥース)は、力を合わせてウェポンXI(デッドプール)を倒します。
オプティックブラストで熱されたウルヴァリンの爪で首を切断されたウェポンXIは、原発から墜落。
ビクターも飛び降りてどこかへ逃亡。
ケイラと逃げようとしていたウルヴァリンはストライカーにアダマンチウムの弾丸で頭部を撃たれ、次に目覚めると記憶を失っていました。
ストライカーは撃たれて重傷だったケイラを殺そうとしますが、ケイラは催眠の能力を使ってそれを阻止。
ケイラはそのまま1人で息を引き取ります。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の最後の解釈と考察
記憶を失って目覚めたウルヴァリンは、認識票(※ストライカーの改造実験直前に作られ身に着けたもの)に書かれていた「ローガン」、「ウルヴァリン」という名前以外自分の情報を知りません。
恋人のケイラや、本作(生まれて~1980年頃まで)で出会った人物など、すべてのことを忘れてしまっています。
脱出した子供たちは現れたプロフェッサーXに回収され、おそらく学園に向かうはず。
ラストで去っていったガンビットは、今後シリーズに登場せず、消息不明です。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)のその後、現在は?
ラストでスリーマイル島から逃げたウルヴァリンのその後が、旧3部作のウルヴァリンです。
ストライカーは本作ラストで将軍を殺害した容疑を問われていたようですが、『X-MEN2』(2003)で相変わらず反ミュータント活動を続けています。
また、ラストでどこかへ逃亡したビクター(セイバートゥース)はその後、『X-メン』(2000)でマグニートー率いるブラザーフッドのメンバーをしています。
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の結末の紹介でした。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の小ネタ・裏話・トリビア
のボクシングジム.jpg)
ジョン・ライス(ケストレル)のボクシングジム:© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の小ネタや原作の情報をご紹介します。
それでは見ていきましょう。
ローガンだけじゃない?キャプテン・アメリカとデッドプールも「ウェポンX計画」の被験者だった?
「“ウェポンX計画”がスーパーソルジャー計画の一端」というのは、1991年のコミック『ウェポンX』からの設定。
コミックでは一連の超人兵士計画を「ウェポン・プラス計画」という名称で呼んでいます。
本作で登場したように、“ウェポンX計画”とは、ウルヴァリンをアダマンチウム骨格に改造する実験。
ウェポンXの“X”は10番目を意味し、「ウェポンIはキャプテン・アメリカ」という設定です。
デッドプールは、ウルヴァリンのヒーリングファクターを移植された存在であり、「ウェポンXI」ではなく“ウェポンX計画の派生プロジェクト”という扱い。
なので「デッドプール=ウェポンXI」というのは本作だけの設定です。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)は原作ではどの部分に当たる?映画化された内容を解説
本作の元になったコミックは、2001年のコミック『X-MEN ウルヴァリン:オリジン』。
「病弱な少年ジェームズ・ハウレットが、家庭で起こった事件をきっかけに能力を発現し……」という本作の導入部分はコミックと同様。
コミックでのセイバートゥース(ビクター・クリード)は、とくにウルヴァリンの兄というわけではありません。
セイバートゥースはウルヴァリンの宿敵であり、ウェポンX計画の被験者でもあります。
また、コミックのセイバートゥースは、シルバー・フォックスを本当に殺害しています。
ウルヴァリン/ローガンの単独作のシリーズが制作された理由とは?
ウルヴァリンは旧3部作の事実上の主人公でありながら、旧3部作をとおして素性が隠されたままでした。
なので人気キャラであるウルヴァリンのスピンオフは、はじめから念頭にあったのかもしれません。
本作『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の構想自体は、2004年頃からあったようです。
以上『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の小ネタや原作の情報でした。
【レビュー】『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の評価・評判
.jpg)
ウルヴァリンとジョン・ライス(ケストレル):© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の低評価、高評価のレビューをそれぞれ紹介します。
【つまらない?】低評価のレビュー
一番の人気キャラ ウルヴァリンの単独作なのに、それにしてはあまり映画として面白くない……とのこと。
【面白い?】高評価のレビュー
『デッドプール』シリーズでかなりネタにされているため観て良かった、というコメントが多め。
また「旧3部作でモヤモヤしていた部分が分かった」という方が多いです。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の総合評価:ウルヴァリンの過去のすべてが明らかに!
_2.jpg)
ウルヴァリンとビクター(セイバートゥース):© 2009 Twentieth Century Fox
旧3部作を観たことがある方にはとにかくセットで観てほしい『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)。
とくに『デッドプール』シリーズの大成功によって、さらに視聴価値が上がったという珍しい一作です。
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)はエンドロール後に本編はある?

ウルヴァリン:© 2009 Twentieth Century Fox
『ウルヴァリン X-MEN ZERO』(2009)の本編終了後の映像は、バージョンや配信サイトによって違うようです。
なのでここでご紹介する映像がすべて収録されていないこともありますので、ご注意ください。
エンドロールの途中のシーン(ミッドクレジットシーン)
ケイラ(ウルヴァリンの恋人)にかけられた催眠によってどこまでも歩き続けていたストライカーが、軍関係者に発見され、逮捕が示唆されるシーン。
「マンソン将軍の死に関して聞きたいことがあります」
――ストライカーを発見した軍人
エンドロール後のシーン(ポストクレジットシーン)①

生きていたデッドプール:© 2009 Twentieth Century Fox
スリーマイル島のがれきのシーン。
アダマンチウムの刀が腕の中に収められていき、その手が切断されたデッドプールの頭部を探っていると、デッドプールの目が開き、「シー」と言うシーンです。
エンドロール後のシーン(ポストクレジットシーン)②
ウルヴァリンが、バーで日本人のバーテンダーと少し話しているシーン。
スピンオフ2作目『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013)への伏線です。
X-MENシリーズの順番や時系列が知りたい方はこちら。
本作から繋がる、旧三部作の第一作となる『X-メン』(2000)の考察や解説が知りたい方はこちら。