
ジーンをめぐる三角関係など見どころ盛りだくさんの『X-MEN2』(2003)!
マグニートーの脱獄シーンやナイトクローラーの見せ場もあり話題には事欠かない本作。
ストライカーやジェイソン、ユリコの正体とは?
ジーンは本当に死亡したのか?!
ここからは『X-MEN2』(2003)の、感想と考察やキャラクターについて、ネタバレありで解説します!
項目 | 評価 | 点数 |
知名度 | ★★★★☆ | 85点 |
配役/キャスト | ★★★★☆ | 80点 |
ストーリー | ★★★★☆ | 80点 |
物語の抑揚 | ★★★★☆ | 75点 |
アクションシーン | ★★★★☆ | 75点 |
シリアス度 | ★★★★☆ | 80点 |
目次
- 1 『X-MEN2』(2003)の作品情報
- 2 『X-MEN2』(2003)の概要
- 3 『X-MEN2』(2003)の登場人物(キャラクター)一覧まとめ
- 4 『X-MEN2』(2003)の感想と考察
- 5 『X-MEN2』(2003)の疑問、伏線やX-MENシリーズとの繋がりを解説
- 6 『X-MEN2』(2003)の小ネタ・トリビア・裏話を解説
- 7 『X-MEN2』(2003)の順番や時系列は?
- 8 『X-MEN2』(2003)の最後は? ラストシーンや結末を解説
- 9 【レビュー】『X-MEN2』(2003)の評価・評判
- 10 『X-MEN2』(2003)の総合評価:元祖アメコミ映画の第2弾
- 11 『X-MEN2』(2003)はエンドロール後に本編はある?
『X-MEN2』(2003)の作品情報
製作年 | 2003年 |
原題 | X2 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 135分 |
ジャンル | アクション |
監督 | ブライアン・シンガー |
脚本 | マイケル・ドハティ
ダニエル・P・ハリス ブライアン・シンガー |
主要キャスト | パトリック・スチュワート(チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX)/日本語吹替:大木民夫
イアン・マッケラン(エリック・マグナス・レーンシャー/マグニートー)/日本語吹替:有川博 ヒュー・ジャックマン(ローガン/ウルヴァリン)/日本語吹替:山路和弘 ジェームズ・マースデン(スコット・サマーズ/サイクロップス)/日本語吹替:檀臣幸 ファムケ・ヤンセン(ジーン・グレイ/フェニックス)/日本語吹替:日野由利加 ハル・ベリー(オロロ・マンロー/ストーム)/日本語吹替:本田貴子 |
『X-MEN2』(2003)の概要

X-MENのメンバー:© 2003 Twentieth Century Fox
瞬間移動能力をもつミュータント(※) ナイトクローラーが、ホワイトハウスで大統領を襲撃する事件が発生。
(※ミュータント=遺伝子の突然変異によって生まれた超能力者。)
捜査のため、ミュータントの学園である“恵まれし子らの学園”は特殊部隊に踏み込まれることに。
これらの事件の裏には、ミュータントを敵視する軍事科学者 ストライカーの暗躍があった。
プロフェッサーXは、収監中のマグニートーのもとを訪れる。
『X-MEN2』(2003)の登場人物(キャラクター)一覧まとめ

X-MENのメンバー :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)の登場人物をご紹介します。
それでは見ていきましょう。
チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(演:パトリック・スチュワート)日本語吹替:大木民夫

プロフェッサーX :© 2003 Twentieth Century Fox
X-MENの創始者。
世界最強のテレパス(※)。
(※人の思考を読んだり、思い通りに操る能力を持っています。)
本作冒頭でも、博物館で来館者全員の脳の活動を止めていました。
セレブロを使うと、力を増幅でき、地球上のすべての人の思考にアクセスできます。
若いミュータントのための私設学校「恵まれし子らの学園」をひらき、「ミュータントは人類に受け入れられるはず」という主義。
マグニートーは過去に決裂してしまった友人。
本作『X-MEN2』(2003)では、マグニートーに会いに行ったときに誘拐され、セレブロ2を使ったミュータント抹殺計画に加担させられます。
ジェイソン(ストライカーの息子のミュータント)に、学園でセレブロを使っているように幻覚を見せられ、世界中のミュータントを殺しかけました。
しかしマグニートーが阻止し、逆にセレブロ2を使って人間を殺すように利用されることに。
ローガン/ウルヴァリン(演:ヒュー・ジャックマン)日本語吹替:山路和弘

ウルヴァリン :© 2003 Twentieth Century Fox
X-MENの協力者、学園関係者。
ヒーリングファクターとアダマンチウムの骨格をもつミュータント。
銃で撃たれても治癒・再生できるほどの力があり、ほぼ不死身。
アダマンチウムの骨格は、アダマンチウム(金属)を注入する人体改造によるもの。
記憶喪失であり、ある時点よりも過去の記憶を失っています。
プロフェッサーXはウルヴァリンの過去を知っていますが、自分の過去は自分で見つけたほうがいいと指導。
サイクロップスの恋人 ジーンと相思相愛であり、三角関係。
本作冒頭では、自分の過去を探るため、カナダのアルカリ湖を訪れていたウルヴァリン。
しかし何も見つからず、学園に戻ってきました。
(※学園の所在地はニューヨーク州ウエストチェスター。)
襲撃された学園からローグたちとともに逃げ出し、最終的にはまたアルカリ湖に行って戦うことに。
スコット・サマーズ/サイクロップス(演:ジェームズ・マースデン)日本語吹替:檀臣幸

ジーンとサイクロップス :© 2003 Twentieth Century Fox
X-MENのリーダー。
目からオプティックブラスト(※)を出せるミュータント。
(※赤い破壊光線。
サイクロップスの目からは、異次元のエネルギー オプティックブラストが常時出ており、バイザーやサングラスで遮断しないと目を開けられません。)
ジーンの恋人。
プロフェッサーXとともにマグニートーの刑務所を訪れた際にストライカーの手下に襲われ、捕まります。
ストライカーに洗脳され、アルカリ湖の基地に来たX-MENを攻撃。
ジーンとの交戦により洗脳が解け復活。
ジーン・グレイ/フェニックス(演:ファムケ・ヤンセン)日本語吹替:日野由利加

ジーン :© 2003 Twentieth Century Fox
X-MENのメンバー。
サイコキネシス(念力)の能力があるミュータント。
本作『X-MEN2』(2003)では主にテレパシーを使用し、テレキネシス(物体を自由に動かす)も使用。
前作『X-メン』(2000)での出来事以降、制御できないパワーに自分でも戸惑っており、真の能力は未知数。
ウルヴァリンに惹かれています。
本作ラストでダム崩壊の激流に飲まれ消息不明に。
オロロ・マンロー/ストーム(演:ハル・ベリー)日本語吹替:本田貴子

ストーム :© 2003 Twentieth Century Fox
X-MENのメンバー。
天気を操れるミュータントで、嵐などの気象現象を自由に生み出せます。
マリー・ダンキャント/ローグ(演:アンナ・パキン)日本語吹替:小島幸子

アイスマンとローグ :© 2003 Twentieth Century Fox
“恵まれし子らの学園”の生徒。
触れた相手の生命力を奪ってしまうミュータント。
能力のせいで恋人に触れられないことに苦悩。
アイスマンと交際しています。
前髪の白髪は前作『X-メン』(2000)での事件によるもの。
ボビー・ドレイク/アイスマン(演:ショーン・アシュモア)日本語吹替:私市淳

アイスマン :© 2003 Twentieth Century Fox
“恵まれし子らの学園”の生徒。
氷を操るミュータント。
ローグの恋人。
ミュータントであることを両親に言い出せていませんでしたが、本作でカミングアウト。
その際に弟に通報され、警官隊との戦闘に発展。
ジョン・アラダイス/パイロ(演:アーロン・スタンフォード)日本語吹替:浪川大輔

アイスマン、ウルヴァリン、パイロ、ローグ :© 2003 Twentieth Century Fox
“恵まれし子らの学園”の生徒。
火を操るミュータント。
火を作り出すことはできないのでライターを持ち歩いています。
プロフェッサーXの思想からなる、X-MENや学園の方針に疑問を感じている様子。
アイスマンの実家で、警官隊に捕まりそうになった際には、抵抗し炎を使って交戦。
マグニートーに憧れ、本作終盤で“ブラザーフッド”に入ることに。
カート・ワグナー/ナイトクローラー(演:アラン・カミング)日本語吹替:後藤敦

ナイトクローラー :© 2003 Twentieth Century Fox
洗脳されストライカーに利用されていましたが、本作途中からX-MENに協力。
瞬間移動能力をもつミュータント。
ドイツ人で、元サーカス団員、カトリック教徒。
本作『X-MEN2』(2003)では、冒頭でホワイトハウスに侵入。
大勢のセキュリティを1人で倒し、大統領を暗殺しかけましたが未遂。
これはストライカーの洗脳による犯行でした。
またそれ以前の記憶は消されていました。
ボストンの教会に潜伏していたところを、ジーンとストームに捕まり、以降X-MENに協力。
ナイトクローラーの記憶から、ストライカーの基地がアルカリ湖にあると判明。
エリック・マグナス・レーンシャー/マグニートー(演:イアン・マッケラン)日本語吹替:有川博

マグニートー :© 2003 Twentieth Century Fox
ヴィラン、“ブラザーフッド”のリーダー。
磁力を操るミュータント。
おもには金属を操るシーンが多いです。
ミュータントとしてのパワーは、プロフェッサーXに並ぶほど強力。
ヘルメットをかぶるのは、プロフェッサーXから自分をガードするため。
本作『X-MEN2』(2003)では、X-MENに協力しつつストライカーの基地に入り込み、ラストではプロフェッサーXを利用してミュータント以外の全人類の抹殺を試みます。
ミュータントの人権を、手段を選ばず確保しようとする強硬派。
マグニートーは、前作『X-メン』(2000)で起こした事件によって、全面プラスチックの刑務所に収監。
ストライカーに情報源として利用されていました。
セレブロの情報などを尋問されていたため、「プロフェッサーXが面会に来たらストライカーに誘拐されてしまうかも」と気づいたうえでプロフェッサーXと喋っており、またストライカーの計画を乗っ取って利用しようという魂胆。
ミスティークが鉄を注射した看守から、鉄を入手し、刑務所を破壊して脱獄。
終盤では、幻覚を見せられたプロフェッサーXによるミュータントへの攻撃からヘルメットのおかげで逃れ、ミュータント抹殺計画を阻止。
レイブン・ダークホルム/ミスティーク(演:レベッカ・ローミン=ステイモス)日本語吹替:幸田直子

ミスティークとマグニートー :© 2003 Twentieth Century Fox
ヴィラン、マグニートーの側近。
姿を自在に変え、誰にでも変身できるミュータント。
ミスティーク本来の姿は、青い肌に黄色い目。
本作序盤では、ケリー上院議員のふりをして過ごし、捕まったマグニートーを探していた様子。
ケリー上院議員としてストライカーに接触したのち、ユリコ(レディ・デスストライク)に変身して施設に潜入。
マグニートーが入れられている刑務所とその看守、また「セレブロ2」製造に関する機密情報を入手。
若い女性に変身して看守を誘惑し、鉄剤を注射。
マグニートーを脱獄させました。
その後はX-MENに同行し、ウルヴァリンに変身してアルカリ湖の基地に潜入。
ラストはマグニートーとともにヘリで逃亡。
ウィリアム・ストライカー(演:ブライアン・コックス)日本語吹替:稲垣隆史
とストライカー.jpg)
ミスティーク(ケリー上院議員に変身)とストライカー :© 2003 Twentieth Century Fox
本作のメインの悪役、ミュータントではありません。
ミュータントを排除しようとする軍事科学者(元軍人)です。
また、ウルヴァリンの過去に関わる人物。
息子 ジェイソンを“恵まれし子らの学園”に通わせたものの超能力は消えず、ジェイソンが見せた幻覚のせいで精神を病んだ妻が自殺。
その結果、ミュータントを敵視。
学園に通わせたのに「治らなかった」と言って恨んでいます。
本作では、ナイトクローラーを洗脳し大統領を襲わせ、学園を襲撃。
マグニートーへの尋問と学園に侵入したときの調査により、セレブロ2を製作。
プロフェッサーXを誘拐し、幻覚を見せ、地球上のミュータント全員を殺させようとしました。
しかしマグニートーに邪魔され失敗。
ラストでダム崩壊の水に飲み込まれ消息不明に。
ユリコ/レディ・デスストライク(演:ケリー・ヒュー)日本語吹替:小林優子

レディ・デスストライク :© 2003 Twentieth Century Fox
ストライカーの手下。
洗脳され、ストライカーに従わされています。
アダマンチウムの骨格をもつミュータント。
ヒーリングファクターもあり、能力的にはウルヴァリンと似ています。
ウルヴァリンとの戦闘で、体内にアダマンチウムを注入されて死亡。
本作『X-MEN2』(2003)ではミュータントですが、原作コミックではサイボーグ化された人間(※ミュータントではない)です。
ジェイソン(演:マイケル・リード・マッケイ)日本語吹替:根本泰彦

ジェイソンとプロフェッサーX :© 2003 Twentieth Century Fox
ストライカーの息子であり、人に幻覚を見せられるミュータント。
本作『X-MEN2』(2003)でストライカーが洗脳に使っている薬物(首の後ろの皮膚に垂らしていた液体)は、ジェイソンの脳の分泌液。
ストライカーは、「息子は死んだもの」と考え、ジェイソンを改造し自分の計画に利用しています。
“恵まれし子らの学園”の卒業生。
本作では、プロフェッサーXに、「学園で女子生徒(※幻覚のなかでのジェイソンの姿)といる」という幻覚を見せ、実際にはセレブロ2に誘導。
ストライカーの命令で、ミュータントを殺害するようにプロフェッサーXを洗脳したほか、ストライカーに変身したミスティークの命令で、ミュータント以外の全人類の抹殺するように洗脳。
ラストで、ジェイソンはセレブロ2に取り残されたままダムが崩壊。
ケリー上院議員(演:ブルース・デイヴィソン)日本語吹替:千田光男

ケリー上院議員に変身しているミスティーク :© 2003 Twentieth Century Fox
ケリー上院議員は、前作『X-メン』(2000)のキーパーソン。
本作『X-MEN2』(2003)で登場するケリー上院議員は、ミスティークが成り済ました姿です。
序盤、ホワイトハウスのシーンで、大統領やストライカーと話していました。
本物のケリー上院議員は登場しません。
ピーター・ラスプーチン/コロッサス(演:ダニエル・クドモア)日本語吹替:加藤亮夫
“恵まれし子らの学園”の生徒。
学園が襲撃を受けたシーンで登場。
全身を金属で覆えるミュータント、ロシア人。
前作『X-メン』(2000)でもカメオ出演していたコロッサスは、本作のほか、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)に登場。
さらに『デッドプール』シリーズでも別タイムラインのコロッサスが登場します。
以上『X-MEN2』(2003)の登場人物(キャラクター)一覧でした。
『X-MEN2』(2003)の感想と考察

ウルヴァリン :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)の感想と、製作についての考察をご紹介します。
『X-MEN2』(2003)の感想
『X-MEN2』(2003)の感想を3つご紹介します。
それでは見ていきましょう。
マグニートーの凄すぎる超能力!

マグニートーと看守 :© 2003 Twentieth Century Fox
映画X-MENシリーズのなかでも史上最高と言われるマグニートーの伝説の脱獄シーンは、本作『X-MEN2』(2003)の最大の見どころ。
金属を操るミュータント マグニートーですが、「そんな金属まで動かせるの?!」とびっくりすること間違いなしの超能力を発揮。
今回も、絶対に敵に回したくないヴィランでした。
ナイトクローラー初登場!

ナイトクローラー :© 2003 Twentieth Century Fox
新4部作にも登場するナイトクローラー。(※『X-MEN:アポカリプス』(2016)、『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)に登場。)
ナイトクローラーは、本作『X-MEN2』(2003)がシリーズ初登場でした。
冒頭では、1人でホワイトハウスに乗り込み大統領に接近するという、瞬間移動の能力をふんだんに使った1番の見せ場が!
本作随一のアクションシーンです。
プロフェッサーX &サイクロップスが……。
X-MENシリーズ(特に旧3部作)での何とも言えない扱いに定評のあるプロフェッサーXとサイクロップス。
本作『X-MEN2』(2003)でもやはり言わずもがなです。
以上『X-MEN2』(2003)の感想でした。
『X-MEN2』(2003)の考察
『X-MEN2』(2003)の考察を2つご紹介します。
それぞれ見ていきましょう。
ブライアン・シンガーが監督・脚本
前作『X-メン』(2000)に続いて本作『X-MEN2』(2003)もブライアン・シンガーが監督。
“差別や偏見と向き合う”という映画X-MENシリーズのスタイルを確立させた人物でもあります。
そしてブライアン・シンガーは本作のあとX-MENシリーズから離れました。
これは『スーパーマン リターンズ』(2006)の製作を行うためでした。
そのため続編の『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)は監督 ブレット・ラトナー、脚本 サイモン・キンバーグに。
そしてその後、映画X-MENシリーズ自体も一旦終了してしまっていました。
しかし新シリーズが再開し紆余曲折の結果、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)でブライアン・シンガーは監督に復帰することになります。
マグニートーの計画
本作『X-MEN2』(2003)でもマグニートーはしたたかでした。
ストライカーに利用されている風を装い、面会に来たプロフェッサーXの同情も買い、そして最終的にはストライカーの計画を乗っ取って人類(ミュータント以外)抹殺を企てていました。
X-MENに協力するふりをしつつ取り入って利用する姿はあまりにも見事。
以上『X-MEN2』(2003)の考察でした。
『X-MEN2』(2003)の疑問、伏線やX-MENシリーズとの繋がりを解説

アイスマンとローグ :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)の疑問や伏線を解説します。
それでは見ていきましょう。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説①:本作の鍵を握る?「ナイトクロウラー」とは何者なのか?

ストームとナイトクローラー :© 2003 Twentieth Century Fox
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ナイトクローラーとミスティーク(『X-MEN:アポカリプス』より):© 2016 - Twentieth Century Fox
ナイトクローラーは、瞬間移動の超能力をもつミュータント。
自分の体だけでなく、触れている相手も一緒に移動させることができます。
尻尾もあり、悪魔的な容姿をしているのに敬虔なカトリック信者であるというギャップが特徴。
サーカス出身で、本作『X-MEN2』(2003)で初めてX-MENと対面。
またナイトクローラーは、『X-MEN:アポカリプス』(2016)、『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)にも登場します。
これは『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)以降の別タイムラインのナイトクローラー。
演じている俳優も別人(※)ですが、同じく青い肌、善良な性格をしておりキャラクターの個性はそのまま残っています。
(※本作『X-MEN2』(2003)ではアラン・カミング、『X-MEN:アポカリプス』(2016)以降ではコディ・スミット=マクフィー。)
『X-MEN2』(2003)の伏線解説②:なぜX-MENの本拠地「恵まれし子らの学園」は襲撃されるのか?
ストライカーの仕業です。
セレブロへの侵入と学園関係者の捕獲が目的。
ストライカーは事前に、ナイトクローラーを洗脳し大統領を襲わせ、ミュータントが多数集まる学園を怪しい拠点と思わせ、突撃の許可を得ていました。
そして一部の生徒を誘拐し、セレブロ2を使ったミュータント殺害が上手くいったか確認するサンプルにするという計画でした。
「ウィリアム・ストライカーは、ある目的で学校に乗り込んだ。
セレブロを奪うか、作るのに必要なものを盗むため」
――マグニートー
マグニートーは、刑務所で尋問されたときからストライカーの計画を予想していた様子。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説③:なぜローガン(ウルヴァリン)は学園に居なかった?
ウルヴァリンはX-MENの仲間であり、ほぼX-MENのメンバーとして戦いますが、もともと学園に所属していた人物ではありません。
学園の教師であるジーン、ストーム、サイクロップスとは微妙に立場が違います。
前作『X-メン』(2000)でX-MENや学園と関わることになったウルヴァリンは、その後1人で旅に出ており、本作序盤で学園を再訪したところでした。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説④:ローガン(ウルヴァリン)とウィリアム・ストライカーの関係とは?
ストライカーは、ウルヴァリンの改造に関与した人物。
ウルヴァリンはストライカーのことを忘れていましたが、ストライカーはウルヴァリンの過去を知っています。
ウルヴァリン本人が忘れてしまっているウルヴァリンの素性も知っています。
このことは、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)の主要ストーリーであり、そこで全貌が明かされます。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説⑤:ローガン(ウルヴァリン)に埋め込まれた金属「アダマンチウム」とは?
アダマンチウムは、世界最強の金属。
本作『X-MEN2』(2003)では、ストライカーが基地に保有していました。
融解状態で保管してあり、一度凝固するともう加工できないとのこと。
コミックでは、ヴィブラニウム(※キャプテン・アメリカの盾の素材として有名)を生み出そうとして偶然できた金属がアダマンチウム。
マーベルコミックの映画化にあたって、X-MENシリーズではアダマンチウム、MCUではヴィブラニウムが、ぞれぞれ映画内で使用される「最強の金属」になりました。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説⑥:セレブロ2(ダーク・セレブロ)の特徴や使用する目的とは?
セレブロ2は、ストライカーがセレブロ(プロフェッサーXが学園に所有)をコピーして作った模造セレブロ。
使用目的は、プロフェッサーXを洗脳して地球上のミュータントを全員殺させるというもの。
「セレブロによって彼は地球上の全員とつながる。
その気になれば、彼の集中力でミュータントをすべて殺すことができる」
――マグニートー
ストライカーは、収監中のマグニートーを薬物で洗脳し、X-MENの情報や、セレブロのことを聞き出していました。
そしてセレブロ2の試作も設計。
またそのあと実際に学園に侵入し、セレブロの偵察もしていました。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説⑦:X-MENはどうやってエグゼビアを救出した?
洗脳によって全ミュータントを殺そうとしていたときは、マグニートーがセレブロ2内に押し入り、阻止しました。
その後、ミュータント以外の人類を殺そうとしていたときには、ナイトクローラーとストームがセレブロ2内にテレポートし、ストームが冷気を発生させ洗脳解除。
そして外にかつぎ出され、ナイトクローラーによってXジェットに救出されました。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説⑧:アルカリ湖面に浮かび上がったフェニックスの模様の意味とは?
ジーン・グレイが覚醒した別の人格が「フェニックス」。
フェニックスは「不死鳥」の意味で、本作『X-MEN2』(2003)ラストで映る湖の水中に、大きな翼の鳥の影が見えます。
続編『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)への伏線です。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説⑨:ジーンは死亡した?
ジーン・グレイは生きています。
詳細は、『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)で明かされます。
『X-MEN2』(2003)の伏線解説⑩:マグニートーがセレブロを組み立てたのは矛盾?
旧3部作では、「プロフェッサーXとマグニートーがセレブロを作った」という設定になっているのがX-MENシリーズの矛盾候補の1つ。
本作『X-MEN2』(2003)でもマグニートーは「自分はセレブロを組み立てた1人」と言っています。
そしてX-MEN結成を描いた『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)で、セレブロを作った人物は、ビースト(ハンク・マッコイ、天才科学者でありミュータント)。
ただしこれは完全に矛盾と言い切れるわけではありません。
当時プロフェッサーXとマグニートーが改良に参加した可能性(※ビーストのことに触れていないのは不自然ですが)や、学園が破壊され再建した可能性(※)など、「作ったと言えなくもない」状況はありえます。
(※マグニートーは実際、『X-MEN:アポカリプス』(2016)で学園を再建しています。
ただし本作と『X-MEN:アポカリプス』(2016)は別タイムラインの出来事です。)
以上『X-MEN2』(2003)の疑問、伏線の解説でした。
『X-MEN2』(2003)の小ネタ・トリビア・裏話を解説

パイロ、ローグ、アイスマン :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)の原作との違いや、小ネタを解説します。
それでは見ていきましょう。
『X-MEN2』(2003)原作との違いを解説
映画『X-MEN2』(2003)は、1982年のコミック『X-Men:God Loves, Man Kills』が原案。
ストライカーがメインの悪役になるコミックです。
コミックでも本作と同様、ストライカーは全ミュータントを殺させるためにプロフェッサーXを誘拐、 そしてX-MENとマグニートーが共闘。
しかしマグニートーがミュータント以外の人類を殺そうとするのは映画『X-MEN2』(2003)独自の展開であり、本作で描かれた共闘も、コミックのような純粋な協力ではなく“マグニートーがセレブロ2に近づくための戦略”という意味合いが強くなっています。
ストライカーの子どもがミュータントというのは本作と共通。
ただしコミックでは、妻を殺したのはストライカーです。(心中しようとして殺害)
本作では、ストライカーの妻は自殺したという設定でした。
本作に登場する小説「永遠の王」が意味していることとは?

「永遠の王」を読むマグニートー :© 2003 Twentieth Century Fox
プラスチックの刑務所にいたマグニートーと、授業を行うプロフェッサーXが読んでいた本は「永遠の王」。
「永遠の王(The Once and Future King)」は、T.H.ホワイト(テレンス・ハンベリー・ホワイト)の小説。
“円卓の騎士”や“石に刺さった剣を抜いて王になる”で有名なアーサー王伝説をもとにしたファンタジー。
“アーサーの旧友ランスロットが敵になる”というストーリーが、X-MENのプロフェッサーXとマグニートーと共通しています。
また理想の王国“キャメロット”や戦争、力をもつもののあり方がテーマになっており、 2人が好きそうな本です。
プロフェッサーXとマグニートーは、同じ本を読んでいるのに、相容れません。
つまり2人は、「ミュータントを守りたい」という根本は一緒なのにそこからの結論が違うので相容れないのです。
ただ同じ本を読んでいる2人には確実に共通する部分があるという示唆でもあります。
小説「永遠の王」は、『X-MEN:アポカリプス』(2016)でも登場。
以上『X-MEN2』(2003)の小ネタ・トリビア・裏話でした。
『X-MEN2』(2003)の順番や時系列は?

ジーンとストーム :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)の順番やタイムラインについて、下記の4つに分けてご紹介します。
それでは見ていきましょう。
順番は?
『X-MEN2』(2003)は、X-MENシリーズ2作目。
旧3部作のうちの2作目です。
時系列は?
『X-MEN2』(2003)は、タイムラインとしては旧タイムライン(※)の出来事で、時代設定は2003年。
(※X-MENシリーズは、2つのタイムラインに分岐し、パラレルワールドのようになっています。)
前作『X-メン』(2000)のすぐあとの出来事です。
続編は?
本作の続編は、旧3部作の3作目『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)。
そもそも本作は観なくていい?
『X-MEN2』(2003)を観ておいたほうがいいのは、続編『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)を鑑賞予定の方と、『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)を鑑賞予定の方。
とくに『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014)は、旧3部作すべてを観ておいたほうがより楽しめます。
以上『X-MEN2』(2003)の順番や時系列の解説でした。
『X-MEN2』(2003)の最後は? ラストシーンや結末を解説

ジーン :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)の結末をご紹介します。
『X-MEN2』(2003)の結末・ラストシーン
ジェイソン(ストライカーの息子のミュータント)に幻覚を見せられ、セレブロ2で世界中のミュータントを殺害しかけたプロフェッサーX。
ヘルメットのおかげで無事だったマグニートーがこれを阻止。
そして今度はマグニートーとミスティークがジェイソンを利用し、プロフェッサーXがミュータント以外の人類を抹殺するよう命令。
その後、ストームが冷気を発生させジェイソンの洗脳を止め、プロフェッサーXは正気に戻り人類抹殺は阻止されました。
事件が終わって、X-MENはアルカリ湖のダム崩壊から脱出することに。
しかしXジェットの離陸機能が故障していたため、ジーンは機から降りて水をせき止め、Xジェットを離陸させました。
ジーンは湖からの激流に飲まれ消息不明に。
ラストで湖の水中に、フェニックスの模様が出現。
『X-MEN2』(2003)のその後は?
『X-MEN2』(2003)のその後は、続編『X-MEN:ファイナル ディシジョン』(2006)に続きます。
ただしナイトクローラーは本作にしか登場しません。(※別タイムラインでは再登場。)
X-MENに所属し戦うことを望まなかったためです。
以上『X-MEN2』(2003)の結末の解説でした。
【レビュー】『X-MEN2』(2003)の評価・評判

マグニートー :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)の低評価、高評価のレビューをそれぞれ紹介します。
【つまらない?】低評価のレビュー
ストーリーの繋がりは薄いのですが、それぞれのキャラの置かれている状況が前作ありきなので、前作『X-メン』(2000)を観ていないとよく分からないところはやや要注意。
また、「ジーンはジェットから降りなくても同じ方法でみんなを救えた」というコメントが多数。
【面白い?】高評価のレビュー
前作『X-メン』(2000)よりもアクション、ストーリーともに良くなっているという好意的な意見が多かったです。
『X-MEN2』(2003)の総合評価:元祖アメコミ映画の第2弾

ストームとナイトクローラー :© 2003 Twentieth Century Fox
前作『X-メン』(2000)からの状況が意外と引き継がれている『X-MEN2』(2003)。
謎が深まるウルヴァリンの過去や、消息不明になるジーンなど、シリーズを牽引する要素がしっかり組み込まれた第2弾です。
『X-MEN2』(2003)はエンドロール後に本編はある?

ジーン :© 2003 Twentieth Century Fox
『X-MEN2』(2003)はエンドロール後の映像はありません。
また本作『X-MEN2』(2003)でも、オープニングの20世紀フォックス ロゴで「X」の文字が残ります。
「X-MEN」シリーズの順番や時系列が知りたい方はこちら。
https://minority-hero.com/cinema_recommend/x-men-series/3407/
前作、マーベル映画・X-MENシリーズの第1作である『X-メン』(2000)の考察と解説はこちら。
https://minority-hero.com/cinema-review/x-men/6959
X-MENシリーズ旧三部作の順番や時系列が知りたい方はこちら。
https://minority-hero.com/cinema_recommend/X-MEN+Series/3407/
X-MEN旧三部作の完結作となる『X-MEN3 ファイナルディシジョン』(2006)の結末や考察が知りたい方はこちら。
https://minority-hero.com/cinema-review/x-men-the-last-stand
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