
『かもめ食堂』(2005)は、フィンランドの首都ヘルシンキの食堂を中心に、人々の交流を描いたゆったりとしたヒューマンドラマです。
主演は小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ。
監督の荻上直子は、新藤兼人賞で銀賞を受賞しました。
フィンランドのゆったりした空気感やおいしそうな料理が印象的な映画『かもめ食堂』(2005)について、感想・考察、フィンランドに実在する食堂を紹介していきます!
項目 | 評価 | 点数 |
知名度 | ★★★★☆ | 80点 |
配役/キャスト | ★★★★☆ | 80点 |
ストーリー | ★★★☆☆ | 60点 |
物語の抑揚 | ★★★☆☆ | 60点 |
ドラマ | ★★★★☆ | 85点 |
ゆったり感 | ★★★★★ | 90点 |
目次
『かもめ食堂』(2005)の作品情報
製作年 | 2005年 |
原題 | かもめ食堂 |
製作国 | 日本、フィンランド |
上映時間 | 102分 |
ジャンル | ドラマ |
監督 | 荻上直子 |
脚本 | 荻上直子 |
原作 | かもめ食堂 |
主要キャスト | 小林聡美(サチエ)
片桐はいり(ミドリ) もたいまさこ(マサコ) ヤルッコ・ニエミ (トンミ・ヒルトネン) |
『かもめ食堂』(2005)の概要

サチエ:ⓒメディア・スーツ
サチエはフィンランドのヘルシンキでかもめ食堂というお店を開いていたが、客は入っていない状態だった。
そんな中、日本かぶれの青年トンミ・ヒルトネンが初めての客として来店する。
彼からガッチャマンの歌詞を質問されるサチエであったが、全ての歌詞を思い出すことができずにいたが、書店で出会ったミドリに教えてもらう。
サチエはミドリを家に呼び、ミドリはかもめ食堂を手伝うように。
やがて、少しずつ客が入るようになったかもめ食堂。
そんなある日、日本人旅行者のマサコがかもめ食堂を訪れる。
『かもめ食堂』(2005)の感想と考察

ミドリ、サチエ、マサコ:ⓒメディア・スーツ
『かもめ食堂』(2005)の感想
『かもめ食堂』(2005)はストーリー性や物語の抑揚はほとんどない映画なのですが、人々の交流を描いたゆったりした空気感とシュールな笑いが魅力的な映画です。
フィンランドの風景はもちろん、小さなかもめ食堂で働くミドリ、サチエ、マサコのやりとり、そしてかもめ食堂を訪れる客との交流が、なんともゆったりしていてなごみます。
そんな中に入るクスっとした笑い。
特に片桐はいり演じるミドリはお笑い担当のような感じで面白いです。
片桐はいりはこういう役がすごく似合う!
人気フードスタイリストの飯島奈美が手掛けた、素朴ながら美味しそうな料理も見どころ。
美味しそうなシナモンロールも出てきますが、日本の定食も多く出てきます。
中でも日本人のソウルフードおにぎりは素朴な料理ではありますが、とても美味しそうに描かれています。
本作ではゆったりした空気感や料理に注目してみてください。
『かもめ食堂』(2005)の考察
マサコがかもめ食堂に残った理由とは?
マサコがフィンランド、かもめ食堂に残る理由としては、見知らぬおじさんから猫を預けられて帰れなくなったからなのですが、もっと強い理由があるように思います。
マサコはかもめ食堂を営むサチエやミドリといるのが心地良かった、もしくは、楽しかったのではないでしょうか。
親の介護を20年間してきたマサコ。
自分のやりたいことや楽しみは後回しにしてきたと考えられます。
20年間の足枷が外れた今こそ、マサコはここで楽しみたいと思ったのではないかと思います。
かもめ食堂はなぜ人気なのか?
『かもめ食堂』(2005)は、ヨコハマ映画祭で第5位に選ばれており、老若男女問わず愛されている作品です。
また、Twitterの映画ファンの間では「好きな邦画」としてよく名前があがる作品でもあります。
本作はなぜ人気なのでしょうか。
その理由は、ゆったりした空気感だと多くの人が語っているのですが、そこにはサチエのマイペースな性格が大きく影響しているように思います。
サチエは当初お客が全く来なかった頃でも不安の色を見せず、マイペースに食器を磨いていました。
サチエのそういった楽観的な思想や行動に肩の力が抜けていくような感じがするのです。
何かと忙しない日本人だからこそ、サチエのマイペースさやゆったりした作品の空気感に癒されるのではないでしょうか。
『かもめ食堂』(2005)の疑問を解説

サチエ:ⓒメディア・スーツ
かもめ食堂は実在する?
かもめ食堂は実在します。
ラヴィントラ カモメ(Ravintola Kamome)としてフィンランドに実在し、日本人観光客の少ないフィンランドにおいて日本人の集中する観光スポットになっているとのこと。
もとは「カハヴィラ・スオミ」というお店がメインロケ地として使われていました。
しかし、閉店して中華料理店になってしまうという話を聞いた日本人オーナーがお店を引継ぎ、2016年に「かもめ食堂(Ravintola KAMOME)」としてリニューアルオープンしたのです。
興味がある方はお店のホームページを覗いてみてはどうでしょうか。
http://www.kamome.fi/ja/
かもめ食堂のロケ地は?
ここでは『かもめ食堂』(2005)のロケ地を紹介していきます。
以上が『かもめ食堂』(2005)のロケ地として使われました。
どこも北欧のゆるく空気が流れるような風景になっています。
フィンランドを訪れる機会があったら寄ってみてはどうでしょうか。
かもめ食堂のメニューとは? 映画に登場するおにぎりやシナモンロールはある?
かもめ食堂のメニューは日本食が中心となっており、カレー、ラーメン、生姜焼き、サーモン親子丼などがあります。
ランチメニューにコーヒーやシナモンロールはあるようですが、おにぎりはないようです。
また、店内では、かもめのイラストが描かれたグッズ(おみやげ)も販売されていました。
『かもめ食堂』(2005)の最後は? ラストシーンや結末を解説

ミドリ、サチエ、マサコ:ⓒメディア・スーツ
『かもめ食堂』(2005)の結末・ラストシーン
地元住人で賑わう人気店となったかもめ食堂。
サチエは公共のプールで、かもめ食堂が満席になったことを喜びます。
最後はかもめ食堂でのサチエの「いらっしゃい」という言葉で終わりました。
当初は全く客が入らなかったかもめ食堂が満席になったことで、ハッピーエンドに。
トンミ・ヒルトネンがずっと通い続けていたのを見ると、とても居心地の良いお店なのだろうなと思います。
それは、サチエをはじめ三人の人柄の良さだったのではないでしょうか。
サチエの「いらっしゃい」は「お帰り」というようなアットホームな響きに聞こえてくるのです。
きっとそれもお店の繁盛につながったのだと思います。
『かもめ食堂』(2005)のシリーズってなに? 続編がある?
『かもめ食堂』(2005)のシリーズとは、『めがね』(2007)、『マザーウォーター』(2010)といったシンプルな人間ドラマを製作してきたプロジェクトシリーズのことであり、登場人物は関係なく続編でもありません。
ちなみに三作とも出演しているのは、小林聡美だけ。
荻上直子は『かもめ食堂』(2005)、『めがね』(2007)の二作品を監督しましたが、『マザーウォーター』(2010)は松本佳奈が監督しました。
【レビュー】『かもめ食堂』(2005)の評価・評判

サチエと客:ⓒメディア・スーツ
【つまらない?】低評価のレビュー
『かもめ食堂』(2005)にはどのような低評価があるのでしょうか。
映画レビューサイトをまとめてみると、
という低評価レビューがありました。
ストーリー性のなさが低評価につながってしまうようです。
ストーリーはあってないようなものなので、ストーリーを期待している人にとっては、つまらなく感じてしまうかもしれません。
【面白い?】高評価のレビュー
『かもめ食堂』(2005)にはどのような高評価があるのでしょうか。
映画レビューサイトをまとめてみると、
という高評価レビューがありました。
「ほっこりする」「癒される」というレビューが多数!
また、小林聡美、片桐はいり、もたいまさこの配役・演技を評価するレビューも多くありました。
本作はゆったりした空気感を楽しむ映画だと思います。
日本の映画レビューサイト映画.comの点数は5点満点中3.7という高評価に。
全体的に高評価な結果となりました。
『かもめ食堂』(2005)の総合評価:ゆったり空気で癒される映画

ミドリ、サチエ、マサコ:ⓒメディア・スーツ
ゆったりした空気感でほっこり癒される『かもめ食堂』(2005)。
ストーリーで何かが起こるわけではありませんが、何かしらを抱えた人々の交流がゆるい感じで描かれていました。
個性豊かなキャストにも注目。
癒されたいという人には、おすすめな映画です。
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