1994年に公開され、20年以上経った今でも感動の名作として必ずといっていいほど名前があがるヒューマン・ドラマの傑作『ショーシャンクの空に』(1994)。
受賞には至りませんでしたが、第67回アカデミー賞で7部門にノミネート。
日本では1995年のキネマ旬報ベストワン(洋画)に選ばれています。
さらに国内の映画レビューサイトでも6千以上のレビューで、5点満点中、4.2点の高評価。
そんな不朽の名作『ショーシャンクの空に』(1994)についてあらすじと感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます!
目次
『ショーシャンクの空に』(1994)作品情報とキャスト
作品情報
原題:The Shawshank Redemption
製作年:1994年
製作国:アメリカ
上映時間:143分
ジャンル:ドラマ
監督とキャスト
監督:フランク・ダラボン
代表作:『グリーンマイル』(1999)『ミスト』(2007)
出演:ティム・ロビンス/吹替:大塚芳忠(アンディ/アンドリュー・デュフレーン)
代表作:『ミスティック・リバー』(2003)『ザ・プレイヤー』(1992)
出演:モーガン・フリーマン/吹替: 池田勝(レッド/ エリス・ボイド・レディング)
代表作:『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)『セブン』(1995)『最高の人生の見つけ方』(2007)
『ショーシャンクの空に』(1994)のあらすじ

アンディーとレッド:©︎Warner Bros/Columbia
妻とその愛人を殺害した冤罪で銀行の副頭取であるアンドリュー・デュフレーン(アンディー)は逮捕され、収監されてしまう。
刑務官が暴力をふるって受刑者を死なせてしまうなど環境は劣悪だった。
そんな中、アンディーは受刑者仲間と親しくなり、一目置かれる存在になっていく。
やがてノートン所長は賄賂を受け取り始め、その裏取引に使った金の処理をアンディーが請け負うようになる。
しかしアンディーはノートン所長を出し抜き、計画していた脱獄を実行。
アンディーと約束していたレッドはアンディーの手紙を読み、ジワタネホへと向かう。
太平洋の青く美しい海にいたのは船を磨くアンディーの姿だった。
2人は再会を果たし、喜びの抱擁をかわすのだった……。
『ショーシャンクの空に』(1994)の3つの見どころ

脱獄したアンディー:©︎Warner Bros/Columbia
見どころ①:希望が湧いてくる
観た人誰もが希望がわくといっても過言ではありません。
元気がない時、不安な時、先が見えない時、そんな時にこそ観てほしい映画です。
『ショーシャンクの空に』(1994)を観たあと、あなたの心は希望と感動で満たされていることでしょう。
見どころ②:アッと驚く仕掛け
『ショーシャンクの空に』(1994)のラストのほうではアッと驚く仕掛けがあります。
アンディーの脱獄計画とノートン所長を鮮やかに出し抜くトリックには驚きしかありません。
伏線が鮮やかに回収される、とても見事な構成・脚本です。
見どころ③:アンディーとレッドの友情
『ショーシャンクの空に』(1994)希望だけでなく人間ドラマ、友情も描かれています。
塀の中で生まれた友情ですが、深いところで結ばれた美しい友情を見せてくれます。
大人の友情で結ばれたアンディーとレッドに注目。
『ショーシャンクの空に』(1994)の感想※ネタバレあり

車に乗るアンディー©︎Warner Bros/Columbia
希望が湧いてくる感動の映画
観たら希望と感動がわいてくる『ショーシャンクの空に』(1994)。
無実の罪で投獄された劣悪な刑務所であるショーシャンク刑務所を脱獄し、太平洋の青く美しい海でレッドと熱い抱擁を交わすアンディーの姿に胸がジーンと温かくなります。
今が辛い人や絶望感を抱いている人には絶対観ていただきたい作品。
では、なぜ『ショーシャンクの空に』(1994)はそれほど観た人の心を鷲づかみにするのでしょうか。
まずショーシャンク刑務所があまりにも劣悪な環境にあることです。
・看守が囚人に暴力をふるい、殺してしまう。
・ホモセクシャルのボグズに気に入られてしまったアンディーは常に襲われ、生傷が絶えない。
・ノートン所長は賄賂をもらい、その裏取引に使った金の処理をアンディーにやらせる。
・アンディーの妻と愛人の殺害犯を知っていたトミーを射殺されてしまい、再審ができなくなる。
そんな最悪といっていいほどの絶望的な環境で19年間。
そんな中でもアンディ―は屈せずに脱獄を成功させます。
劣悪な環境にも決して屈せず希望の灯をともし続けたアンディ―の姿に胸をうたれるはずです。
脱獄を成功させた鮮やかなトリック
『ショーシャンクの空に』(1994)の一番の見せ場といってもいい脱獄。
脱獄をするためには看守や所長の目を欺むき、刑務所から脱出しなければなりません。
そのトリックがとても鮮やかでカタルシスを感じます。
しかも、ハドレー主任を逮捕、ノートン所長を自殺まで追い込んだアンディーのトリックには感嘆させられます。
では脱獄を成功させ、ノートン所長を出し抜くまでにどのようなトリックがあったのでしょうか。
①聖書の中をくりぬき、脱獄する穴を掘るためのロックハンマーを隠していた
この計画のために使った聖書は「救いはこの中に」とノートン所長が渡したもの。
アンディーは「所長、確かに救いはこの中に」と書いたという皮肉があります。
②女優のポスターで掘っていた穴を隠していた
これによって脱獄の発見を遅れさせることに成功!
壁にポスターを貼って、その裏に抜け穴を隠すというトリックを活かしたトリックは、今でもその他の脱獄ものの作品に使われています。
③掘ったクズは外に捨てていた
壁を掘ったクズが独房の中にあってはバレてしまいます。
そこでアンディーは掘ったクズをズボンの中に入れ、外で歩きながら捨てていたのです。
④架空人物の名義を使った
アンディーは“ランドール・スティーブンス“という架空の人物をつくりだし、不正の隠ぺいを行っていました。
その名義でノートン所長が貯めていた裏金を引き落とし、所長の不正を新聞社に告発。
ハドレー主任は逮捕され、ノートン所長は拳銃自殺します。
⑤下水管を使って脱獄
アンディーはロックハンマーで壁に穴を開け、下水道まで出ます。
雷の音に合わせて下水管を叩き壊し中を460m這い、塀の外に。
服や書類はビニール袋に入れてロープで足にくくりつけていました。
とても見事なトリックでした。
大どんでん返しといってほいいラスト。
最高のカタルシスを感じられます。
おわりに

抱擁するアンディーとレッド:©︎Warner Bros/Columbia
アンディーはレッドに手紙でこのような名言を残しています。
「希望はいいものだよ。たぶん最高のものだ。いいものは決して滅びない」
19年間無実の罪で投獄され、劣悪な環境の中でも生き抜いてきたアンディーの言葉だからこそ胸に強くささります。
私たちは普段どのように生きているでしょうか。
夢や目標があっても、どうせ無理だとあきらめて希望を持たずに過ごしていないでしょうか。
今が辛く、暗く、この先もお先真っ暗だなんて希望を持たずに過ごしていないでしょうか。
希望があると人生は楽しくなります。
もし希望がもてなくなったとしたら『ショーシャンクの空に』(1994)を観て、勇気と希望、そして感動をもらえることでしょう。
希望をもって生きる素晴らしさと大切さを『ショーシャンクの空に』(1994)は教えてくれます。
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