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サスペンス映画の中でも一段と高い評価を得ている後味が悪いと評判の映画『プリズナーズ』(2013)。

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犯人を追い詰めていくというサスペンス映画というよりも、アメリカの宗教や倫理観、人々に根付いている考え方を描いたものになっていることが特徴。

そんな深いメッセージも内包しているサスペンス映画の傑作『プリズナーズ』(2013)の考察と解説を感想、あらすじ、ネタバレを交えながら紹介していきます。

『プリズナーズ』(2013)の作品情報とキャスト


プリズナーズ(吹替版)

作品情報

原題:PRISONERS
製作年:2013年
製作国:アメリカ
上映時間:153分
ジャンル:サスペンス、スリラー

監督とキャスト

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
代表作:『メッセージ』(2016)『ブレードランナー 2049』(2017)

出演者:ジェイク・ギレンホール/(ロキ刑事)
代表作:『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』(2015)『ナイトクローラー』(2014)

出演者:ヒュー・ジャックマン/(ケラー)
代表作:『グレイテスト・ショーマン』(2017)『LOGAN ローガン』(2017)

出演者:ヴィオラ・デイヴィス/(ナンシー)
代表作:『スーサイド・スクワッド』(2016)『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2011)

『プリズナーズ』(2013)のあらすじ

ケラーとナンシー:©︎2013 Alcon Entertainment, LLC. All rights reserved.

アメリカ中がお祝いムードで盛り上がる感謝祭の日。

幸せに暮らすはずだった2つの家庭から推さない少女が忽然と姿を消してしまった。

どこを探しても見つからない異常事態に両親は警察に捜査を依頼。

しかし、捜査を進めても事件の手がかりがつかめないまま時間だけがすぎていく。

そんななか捜査に進展があった。

二人の少女が失踪した現場付近に車を止めていた男・アレックス・ジョーンズが拘留されることになった。

娘の父親は、男が犯人だと信じて疑わなかったが証拠不十分で釈放されてしまう。

一向に進展しない捜査と犯人に思える男が釈放された苛立ちから、警察ではなく自力で娘を取り戻すべく行動を起こしていく……。

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『プリズナーズ』(2013)の3つの見どころ

アレックス・ジョーンズとケラー:©︎2013 Alcon Entertainment, LLC. All rights reserved.

本作の見どころを大きく3つに分けて説明していきます。

見どころ①:先の読めない展開

本作で中心となるのは、娘を連れ去って犯人は誰なのかということ。

サスペンス映画にありがちな犯人探しという内容でありながら、最後まで観ている人に犯人を読ませない仕掛けに圧倒させられます。

見どころ②:最後まで飽きないストーリー

本作の上映時間は、153分と長めです。

それにも関わらず間延びせずに、次が気になるような仕掛けがなされており、上映時間など気になることなく作品に没頭できます。

見どころ③:アメリカの宗教観を映し出したメッセージ

タイトルにもなっているプリズナーズ。

そして本作が描く主題について読み解くと、監督が描こうとしたアメリカの宗教観といった社会的なテーマが浮き彫りになってきます。

以上の見どころを踏まえて本作を鑑賞していただきたいです。

【ネタバレあり】『プリズナーズ』(2013)の感想

ロキ刑事:©︎2013 Alcon Entertainment, LLC. All rights reserved.

本作の感想を書いていく前に、タイトルとなっているプリズナーズの意味を解説します。

プリズナーズの意味とは?

まず、そもそもプリズナーズには、どのような意味があるのかということを説明します。

プリズナー(prisoner)とは、囚人や、被告人、捕虜、捕らえられた者
などという意味を持つ名詞
です。

本作のプリズナーズとは(prisoners)と複数形になった単語。

タイトルの意味について説明したところで、本作の感想を書いていきます。

『プリズナーズ』(2013)のストーリーについて

本作を視聴して緊張感と先の読めない展開に圧倒されました。

単純に本作のストーリーだけでなく、舞台となっているアメリカの宗教観や社会的なテーマも内容されている社会的な言及もなされている映画であり、サスペンス映画というジャンルの中でも、かなりハイレベルな作品です。

いわゆる「犯人はこの中にいる!」的な単調な犯人探しに止まることのな本作の魅力は、物語の展開から強く感じることができます。

導入として描かれるのは、アメリカ合衆国とカナダの祝日のひとつである感謝祭を過ごす2つの家族。

隣人同士である彼らが家族同士で水入らずの時間を過ごしている様子から始まります。

しかし、外の天気はどんよりと暗く、これから良くない出来事が起きるという暗示になっていることが印象的。

それから、両者の家庭の末の娘が突如、失踪してしまいます。

なんの手がかりも残さずに突然と消えた焦燥感が伝わってくる演技力も迫真でした。

それから事件を追う主人公と犯人のように思える人物の追及が巧みになされ、全く先が読めない展開が続いていきます。

犯人が明らかになるのは、物語の最後ですが、犯人候補にはある共通点があるということが分かってくるわけです。

これが本作のストーリーの本筋とは異なるメタ的なメッセージ

次々と登場する犯人候補たちとケラーの暴走

最初の犯人候補となった人物は、10歳児並みの知能しかないにも関わらず、事件の現場にいた男・アレックス・ジョーンズ。

アレックスを犯人だと断定するには、決定的な証拠に欠けるため、釈放となったため、ロキ刑事は性犯罪の前科のある人物を容疑者と想定して、捜査を続けていきます。

その中で、犯人候補となる人物が下記の通りです。

犯人候補となる人物一覧

・現場にいた容疑者として拘束された男・アレックス

・事件が起きた現場に居た犯人の有力候補であるアレックスの叔母(ホリー・ジョーンズ)

・幼女用の衣類を家に大量に保有している男

・過去に性犯罪を犯した神父

以上の人物それぞれが犯人候補として怪しい材料を持っていながら、少女失踪に関与する証拠を掴めないという歯がゆい展開が続いていきます。

ここで、物語の肝となるのが、ロキ刑事が犯人を追っていく間も、同時進行で失踪した娘の父親・ケラーが自力で犯人探しをしているということ。

彼の行為は一般人が行う犯人探しの域を超えてエスカレートしていきます。

彼は、最初の犯人候補となった10歳児並の知能を持った男を監禁し、拷問していきます。

突然ではなく、言葉足らずの男の支離滅裂な言動のなかに犯人しか知り得ない情報が含まれていたからです。

・女の子の歌っていたうたを口ずさむ。

・少女を車に乗せたことをほのめかす供述。

このような要素に加えて、現場に男が運転していた車があったということから「犯人はこいつしかいない」という確証があったからです。

とはいえ、エスカレートしていく拷問は、熱湯を浴びせたり、顔が変形するまで殴ったりと取り返しのつかないものへと変化していきます。

次々と登場してくるプリズナー

前述の登場人物は物語が展開していくにつれて、それぞれがプリズナー(囚人)なのだということが明らかになっていきます。

ここで重要になってくることがキリスト教への信仰。

主人公のケラーは神を信じているキリスト教徒だということが何度も強調されます。

特に、アレックスを監禁した彼は、「神を救いたまえ」などと発し、神を信じているからこそ拷問を行うという正当化とも取れるシーンです。

彼が初めのプリズナーです。

そして、犯人であるアレックスの叔母・ホリーは、元々はキリスト教徒

自分の息子がガンが死んだことによって、神を憎むようになり、他人にも神を憎ませるために子ども殺しをやっていたということが明らかになります。

そして、ロキ刑事が途中で見つける犯人候補の2人の男たち。

1人目の犯人候補である神父は、地下室に大量のミイラを隠していました。

「ここにある死体はなんだ!」と問い詰められた神父は「こいつは16人以上の子どもを誘拐して殺したことを告白したから殺したんだ」と罪を白状します。

このミイラの首からは意味深に迷路の柄のペンダントがぶら下がっていました。

2人目の男は、幼児用の衣類を大量に保有している人物です。

男の家には大量の迷路が書き込まれており、迷路を使った心理実験・マインドコントロールに関する本が、ぎっしりと並んでいました。

そして、ここで推察できることがあります。

16人以上の子どもを誘拐したと言っていた男は、アレックスの叔母であるホリー・ジョーンズの旦那だったということです。

次々に登場する囚人たち、彼らは皆、自分自身の思想に囚われているプリズナーということが本作のタイトルの意味にも繋がっています。

そして、本作の事件を解決するロキ刑事は、アメリカの思想に根ざしておらず、神を信じていない男。

彼だけは多様な価値観を持っている人物です。

そのため、初めから信仰心の強いケラーと、現実主義(リアリズム)の考えを持つロキ刑事が対立する場面が多くありました。

自警主義(vigilantism)へのアンチテーゼ

タイトルと物語について解説したところで、本作の主題を読み取る上でさらに重要なことがあります。

それは、本作は自警主義(vigilanitism)へのアンチテーゼの作品となっているということです。

自警主義とは、自分自身または、自分自身が所属する集団を守るために、独自の正義を行使すべきだという自警を重視する考え方。

また、警察などの力を借りずに、自らの手で法を執行しようとする考え方のこと。

アメリカではこの自警主義の考え方が伝統として根付いている国柄といえます。

ボストン市民が印税を徴収する役人を計画的に襲う事件「ボストン茶会事件」(1773年)などは代表的なものです。

このような自警主義は、自衛の手段としてプラスにも考えられますが、外部の人は寄せ付けないという排他的な思考に陥りやすいという側面を持ちます。

「敵であるならどんな残虐な行為も許される。」
「集団の危険を脅かす奴は殺しても構わない。」

そんなアメリカに根付く思想をドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(カナダの映画監督であり脚本家)が描いた作品と捉えることができます。

『プリズナーズ』(2013)の疑問点

本作は、サスペンスとして傑作といえるのですが、疑問に感じる部分がいくつかあったので紹介していきます。

1つ目は、ラストはどうなったのかということ。

足を撃たれて、穴に落とされたケラーは、絶体絶命かと思われましたが、笛を吹き続け、ロキ刑事に気づいてもらえたと思えるような終わり方をしています。

明確に言及はされていませんが、ケラーは助かったと信じたいです。

2つ目は、なぜ誘拐された2人の娘の内、1人だけが逃げ出すことができたのかということです。

逃げ出すシーンについて、若干描かれてはいましたが、ケラーが捕らえられる過程、脅されて、特製の液体で意識を奪われて監禁される。

という流れから考えると少女が脱走できる余地はどこにもなさそうに思えてなりません。

まして、ホリーは生け捕りではなく、殺しても構わないという姿勢なので、逃げ出した瞬間に銃で撃たれても不思議ではないです。

3つ目は、ケラーがホリーを犯人だと突き止める家の中でのシーン。

犯人に気付いたケラーはホリーを問い詰めようとするものの逆に銃を向けられ、手錠を自分で自分にかけるように要求されます。

ここでなぜケラーが最後の抵抗をしなかったのか。

相手は既に殺人を行っており、娘を誘拐した極悪人。

それに屈して自らの自由を差し出すというのは、死より恐ろしい結末が待っている可能性が極めて高い自殺行為だと思います。

以上が疑問に感じた部分でした。

【ネタバレあり】『プリズナーズ』(2013)の評価

ケラー:©︎2013 Alcon Entertainment, LLC. All rights reserved.

「全編を通して暗く、希望がなく、後味の悪い傑作。」

「これまでにない緊張感。」

などの前向きな意見が寄せられる反面で、

「本作は人間に対する信用がなさすぎると言わざるをえない。」

「登場人物の行動が理解し難い」

などの評価が寄せられるものの、総じて高評価を獲得しています。

フィクションということもあって、やや現実離れしているように感じた人は多かったのかもしれません。

それを差し引いてもサスペンスの長編で、映画レビューサイトでは5点満点中3.9点という高評価が集まる作品というのも類を見ないと思います。

【ネタバレあり】『プリズナーズ』(2013)の主題について

ナンシーとケラー:©︎2013 Alcon Entertainment, LLC. All rights reserved.

本作の主題を読み取る上で、重要な視点は大きく分けて2点です。

主題①:プリズナーとは誰のことなのか

主題の1つ目は、プリズナーとは誰のことなのかということです。

ここでは神への信仰と宗教という視点からプリズナーを描いています。

しかし、本作を視聴している私たちも例外ではありません。

親や周囲の人々によって形成された倫理観の元で、最も合理的と思われる判断を下している私たちもプリズナーだといえます。

主題②:自警主義(vigilantism)とは何か

2つ目は、本作を通して監督が伝えたかったと推察される自警主義(vigilantism)とは何かということです。

かつてのアメリカ人が正当化してきた自警主義が、これまでイラク戦争などを代表とする恐ろしい出来事を生んできました。

さらに、日本でもいじめなどの問題があり、自分とは異なる存在を拒み、制裁を加えるという思想は、少なからず、私たちにもあるように思います。

このような問題に焦点を当て、その恐ろしさを映し出した作品だということが本作を読み取る上で重要な要素といえるでしょう。

まとめ

ロキ刑事とケラー:©︎2013 Alcon Entertainment, LLC. All rights reserved.

ここまで『プリズナーズ』(2013)の感想について述べてきました。

アメリカの歴史や思想、そしてキリスト教を中心とした宗教観に至るまで、様々な主張が盛り込まれている本作。

さらに、最後の画像にあるようにロキ刑事とケラーの目線が徐々に変化していきます。

初めは並んでいた両者の視点が、ロキ刑事が上に立ち、ケラーを見下ろすような形になっていることも本作の大きな特徴といえるでしょう。

袋小路に入ったケラーは、どんどん下へと落ちていく構造になっていました。

社会的メッセージや先を読ませない展開、そして演出による効果まで細部にまでこだわりが感じられる本作は、かなりの秀作といえるでしょう。

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