『ヘアスプレー』(2007)は2007年にアメリカで制作されたミュージカル映画。
ジョン・ウォーターズが1987年に監督したオリジナルが、ブロードウェイでミュージカル化されてトニー賞で作品賞など8部門を受賞。
さらにそれを映画化したのが本作です。
特殊メイクで巨体の女性(母親役)を演じた ジョン・トラボルタに注目。
重くなりがちなテーマの人種差別を明るく描き出した『ヘアスプレー』(2007)について、あらすじと感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます!
目次
『ヘアスプレー』(2007)の作品情報とキャスト
作品情報
原題:Hairspray
公開年:2007年
製作国:アメリカ
上映時間:117分
ジャンル:ミュージカル
監督とキャスト
監督:アダム・シャンクマン
代表作:『ステップ・アップ』シリーズ『ロック・オブ・エイジズ 』(2012)
出演者:ニッキー・ブロンスキー /吹替:渕崎ゆり子 (トレイシー・ターンブラッド)
代表作:『ヘアスプレー』(2007)『ラスト・ムービースター 』(2017)
出演者: ジョン・トラボルタ/吹替:山寺宏一(エドナ・ターンブラッド )
代表作:『パルプ・フィクション』(1994)『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)
出演者: ザック・エフロン /吹替:三木眞一郎(リンク・ラーキン )
代表作:『グレイテスト・ショーマン』(2017)『ハイスクール・ミュージカル』シリーズ
『ヘアスプレー』(2007)のあらすじ

トレーシーたち:©︎GAGA CORPORATION
ハイスクールに通うトレーシーの夢は、人気番組“コーニー・コリンズ・ショー”に出演して踊ることだった。
ある日、番組のオーディションが開催されて、トレーシーも参加することに。
コーニー・コリンズによって抜擢され、レギュラーの座を獲得したトレーシー。
番組メンバーがトレイシーの髪型を真似しはじめたり、ウィルバーが販売したトレイシーグッズが大ヒットとなる。
トレーシーはたちまち街の人気者となるが……。
【ネタバレあり】『ヘアスプレー』(2007)の感想

トレーシーとリンク:©︎GAGA CORPORATION
楽しい楽曲が盛りだくさん
『ヘアスプレー』(2007)は全編を通してとても楽しく明るいミュージカル映画となっています。
そのわけはなんといっても楽しい楽曲とダンスでしょう。
その楽しさは観ているこちらまで歌って踊りたくなってしまうほど。
「こんなに楽しいミュージカル映画は初めて観た!」と言っても過言ではありません。
特に注目していただきたいのはクライマックスとなるミス・ヘアスプレーコンテスト。
このコンテストでは本作のキャストが一同に集結し、歌って踊ります。
トレーシーとリンクが歌って踊るシーン、女装したジョン・トラボルタが巨体を揺らしてダンスするシーン、黒人であるメイベルのパワフルな歌声……。
ノリノリなミュージカル映画の醍醐味が全開になっています!
そこからのクレジットエンディングもまた明るくて楽しい曲になっているので、ぜひ本編が終わっても最後まで聞いていただきたいところ。
観た人誰もが楽しく前向きな気分になれるのが『ヘアスプレー』(2007)の最高の魅力と言えます。
気分が落ち込んでいる時、元気がない時は特にオススメです!
『ヘアスプレー』(2007)が描き出す人種差別とミュージカルならではの明るさ
『ヘアスプレー』(2007)は人種差別をテーマにした映画でもあります。
人種差別といえば結構、重くなりがちなテーマではありますが、本作では歌やダンスを交えて明るく描かれています。
その点も本作の魅力と言えるでしょう。
『ヘアスプレー』(2007)の舞台は1962年、黒人差別の風潮がいまだ色濃く残るアメリカ合衆国ボルチモア。
コーニー・コリンズ・ショーで黒人が出演できるのは月に1回の"ブラック・デー"という日だけ。
黒人はそういった差別を受けてきました。
しかし、クライマックスとなるミス・ヘアスプレーコンテストでは白人と黒人が交じり合って歌って踊り、ミス・ヘアスプレーに輝いたのは黒人の少女、アイネス・スタッブス。
白人が黒人を彼氏だと言って紹介するシーンもあります。
「肌の色なんて関係ない!」そういった強いメッセージがこの映画には隠されていると思いました。
未だに人種差別というものはなくなりませんが、『ヘアスプレー』(2007)のように肌の色なんて気にせず、皆が歌って踊って楽しく生きられる世界が来たら……。
本作では人種差別についても考えさせられるはず。
人種差別のない世界を心から願います。
注目の登場人物!エドナとリンク
『ヘアスプレー』(2007)では注目していただきたいキャラクター(俳優)が2人います。
1人目はエドナ・ターンブラッド 。
エドナは主人公であるトレーシーの母親なのですが、とてもビッグで強烈なインパクトがあります。
そんなエドナを演じたのがジョン・トラボルタ。
ジョン・トラボルタはなんと4、5時間に及ぶ特殊メークをかけて女装をし、1年2ヶ月もの間、打ち合わせを重ねてエドナを作り上げたそうです。
ファットスーツ(太めに見えるようにするスーツ)はものすごく重くて暑いそうで、それを着たままダンスをするのは本当に大変だったとのこと。
女性役にチャレンジしたジョン・トラボルタ演じるエドナに注目!
そしてもう1人がリンク・ラーキン。
リンクはトレーシーと恋仲になる2枚目な人気者。
そんなリンクを演じたのはザック・エフロン。
ザック・エフロンと言えば、『グレイテスト・ショーマン』(2017)や『ハイスクール・ミュージカル』シリーズといった大ヒットミュージカル映画でも存在感を放ってきました。
本作でも抜群のダンスと歌で彼らしい魅力をふりまいています。
2枚目役がぴったりなザック・エフロン演じるリンクに注目!
【ネタバレあり】1988年に製作された『ヘアスプレー』(2007)のオリジナル

デモ行進するトレーシーたち:©︎GAGA CORPORATION
『ヘアスプレー』(2007)の原作は1988年に製作され、1989年に公開された『ヘアスプレー』(1989)となっています。
オリジナルはジョン・ウォーターズ監督、脚本によるミュージカルコメディ。
主役のトレイシーを演じたのは今作が映画デビューのリッキー・レイクであり、トレイシーの母を『ピンク・フラミンゴ』(1972)のディヴァインが演じています。
リメイク版と同じく人種差別の問題なども取り上げられています。
オリジナル版もおもしろいとの評価があるので、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。
『ヘアスプレー』(2007)の動画を無料で見る方法は?

エドナとウィルバー:©︎ GAGA CORPORATION
『ヘアスプレー』(2007)の動画を無料で見る方法はあるのでしょうか。
『ヘアスプレー』(2007)の動画をフルで無料視聴するならU-NEXTがオススメ。
U-NEXTの他にもmusic.jp、ビデオマーケット、FOD、dTV、Amazonプライム・ビデオでも視聴ができるようです。
『ヘアスプレー』(2007)の評価は?

コーニー・コリンズ・ショー:©︎GAGA CORPORATION
『ヘアスプレー』(2007)はどのような評価がなされているのでしょうか。
映画レビューサイトでのレビューをいくつかまとめると、
・「歌とダンスのパワーに圧倒され見終わると元気いっぱいになります」
・「出演者の歌とダンスがキレキレで見ていて気持ちいい作品」
・「歌も踊りもとても華やかでミュージカル好きにはたまらない」
など歌とダンスの高評価が多いです。
さらに全体の点数としても5点満点中3.8と高評価。
「人種差別をここまでポップに描いた映画はないと思う」などテーマに関する評価も高いです。
問題提起をしつつ、楽しく明るく描き出した『ヘアスプレー』(2007)は最高のミュージカルエンターテインメント作品と言えるでしょう。
【ネタバレあり】『ヘアスプレー』(2007)のまとめ

トレーシーとリンク:©︎GAGA CORPORATION
楽しい歌とダンスで楽しませてくれる『ヘアスプレー』(2007)。
気分が落ち込んでいる時にこの映画を観たらきっと明るく前向きになれるはず。
また、人種差別を考えるきっかけになる映画にもなっています。
主役を演じたぽっちゃりなニッキー・ブロンスキー 、女装したジョン・トラボルタをはじめ、キャラキター(俳優)も魅力的。
楽しい要素の中に、人種差別というしっかりとしたテーマがある『ヘアスプレー』(2007)をぜひご覧になってください。
本作の他にもミュージカル映画のおすすめを洋画の人気ランキングとして紹介しているので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
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