『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)はカナダ・スペインで合作されたヒューマン・ドラマ映画。
主人公のアンがわずか23歳にして余命2ヵ月と宣告されてしまい、死ぬまでにしたい10のリストをつくって実行していくというストーリー。
死が絡んだ話ではありますが、全体的に暗い話ではなく、残された時間を楽しもうという前向きな話になっています。
スペイン版アカデミー賞といわれるゴヤ賞で、脚色賞を受賞。
他にもスペイン映画批評家協会賞などで作品賞を受賞しました。
死ぬこと、生きること、人生について考えさせられる感動作『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)について、あらすじと感想、作品の魅力をネタバレを交えて紹介していきます!
目次
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の作品情報とキャスト
作品情報
原題:My Life Without Me
公開年:2003年
製作国:カナダ、スペイン
上映時間:106分
ジャンル:ドラマ
監督とキャスト
監督:イザベル・コイシェ
代表作:『あなたになら言える秘密のこと』(2005)『マイ・ブックショップ』(2017)
出演者:サラ・ポーリー/吹替:根谷美智子(アン・マトランド)
代表作:『スウィート ヒアアフター』(1997)『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004)
出演者:スコット・スピードマン/吹替:三木眞一郎(ドン・マトランド)
代表作:『君への誓い』(2012)『ザ・モンスター』(2016)
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)のあらすじ

アンとドン:©︎松竹
23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫、ドンと幼い2人の娘と暮らし、夜間清掃員として働いていた。
ある日、アンは腹痛に襲われて病院に運ばれ、検査の結果、癌であることが判明。
若さのせいで癌の進行が早く、すでに全身に転移してしまっており、医師から余命2~3ヵ月月の余命宣告を受けてしまう。
この結果を誰にも打ち明けないと決めたアンは、ノートに“死ぬまでにしたい10のこと”を書き出していく。
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)意味は? 英語のタイトルを解説

アンの家族とローリー:©︎松竹
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の原題は『My Life Without Me』となっています。
直訳すると『私のいない私の人生』。
私の人生=アンの人生=アンと関わった人たち。
アンの人生には子供がいて、夫がいて、友人がいて、家族と幸せに暮らし、仕事をしてという平穏な人生。
アンがいなくなっても、アンが生きた世界(アンと関わった人たちの人生)は続いていく。
つまり、『私のいない私の人生』とは“私が死んだあとの世界”を婉曲的に表したタイトルであり、これからも生きていく人(残された人たち)という意味も込められているのだと思います。
人それぞれ解釈のあるタイトルになっているのではないでしょうか。
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の原作や元ネタは?

アンと美容師:©︎松竹
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の原作は、アメリカの作家、ナンシー・キンケイドによって書かれました。
原作者のナンシー・キンケイドはアメリカで生まれ育ち、文芸書を執筆します。
処女作は『Crossing Blood』。
ナンシー・キンケイドが発表した『My Life Without Me』という短編小説が、『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の原作となりました。
ちなみに原作の主人公の名前はベリンダであり、死ぬまでにしたいことのリストは同じものもありますが、映画とはだいぶ違っています。
気になる方は原作を読んでみてはどうでしょうか。
【ネタバレあり】『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の感想と考察

アンとリー:©︎松竹
ここから『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の感想と考察を書いていきます。
人生を見つめなおすきっかけになる
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)を観ると、人生を見つめなおすきっかけになります。
主人公のアンは23歳の若さで癌を患い、突然、余命2ヵ月の宣告を受けてしまいました。
私たちもいつ死ぬか分かりません。
10年先かもしれないし、明日かもしれない。
アンのように病気で死ぬかもしれないし、交通事故で突然死んでしまうこともあるかもしれない。
それなのに私たちはいつまでも生きるような錯覚に陥り、普段生活していて死について考えることなどほとんどないのではないでしょうか。
だからこそ、この映画を観ると人生を見つめなおすきっかけになるのです。
本当にこのままでいいのか、やりたいことはないのか、会いたい人はいないのか、人生楽しんでいると胸を張っていえるのか、今死んでも後悔がないと言える人生なのか。
そんなことを考えてしまいますが、とても有益なことだと思います。
ぜひ『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)を観て、人生を見つめなおしてはいかがでしょうか。
“死ぬまでにしたい10のこと”をつくってみたくなる! リストを一覧で紹介!!
アンは余命宣告を受けたあと、カフェで“死ぬまでにしたい10のこと”をノートに書きます。
その“死ぬまでにしたい10のこと”を実際、自分でもつくってみたくなります。
ちなみにアンが劇中でノートに書いた10のリスト一覧は以下の通り。
2.娘たちの気に入る新しいママを見つける
3.娘たちが18歳になるまで毎年贈る誕生日のメッセージを録音する
4.家族とビーチに行く
5.好きなだけお酒と煙草を楽しむ
6.思っていることを話す
7.夫以外の男の人と付き合ってみる
8.誰かが私と恋に落ちるよう誘惑する
9.頬の感触と好きな曲だけしか覚えていない刑務所のパパに会いに行く
10.爪とヘアスタイルを変える
アンはこのようなリストをつくりました。
7の“夫以外の男の人と付き合ってみる”は賛否両論あるようですが、17歳で出産、夫以外の男を知らないアンにとってはやりたかったことなのでしょう。
死ぬ前に「母でもなく、妻でもなく、一人の女としてもう一度生きたい」というアンの願望が表れている感じがします。
もし自分が余命2ヵ月の宣告を受けたらと考えて、“死ぬまでにしたい10のこと”をつくってみてはいかがでしょうか。
今までの人生やこれからの人生を考えるいい機会になるはず。
もしかしたら人生が変わっていくかもしれません。
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)の評価は?

アンとアン(隣人):©︎松竹
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)はどのような評価がなされているのでしょうか。
映画レビューサイトでのレビューをいくつかまとめると、
・「退屈な毎日がこんなに幸せだったなんて私はまだ気づくこともない」
・「どう最後を迎えるか 考えさせられた作品」
・「もし自分が…と想像したらいたたまれなくて胸が痛くなった」
など、もし自分がと自分に置き換えてみたり、死について考えた人が多いです。
原題の『私のいない私の人生』のほうが良かったという意見も目立ちました。
日本のレビューサイトの点数は5点満点中3.3と数字だけ見れば高評価とはいえません。
その理由は観る人によって解釈が異なる作品であるため、賛否両論あるからでしょう。
個人的には決して駄作だとは思いません。
安易な感動に走らず、あくまで人生、そして“生死”について問うたところが評価できます。
『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)のまとめ

アンとリー:©︎松竹
人生を見つめなおすきっかけを与えてくれる『死ぬまでにしたい10のこと』(2003)。
本作を観て一度、人生を見つめなおしてはどうでしょうか。
そして、時間があれば“死ぬまでにしたい10のリスト”をつくることをおすすめします。
このリストをつくれば、自分は本当は何がしたいのか、が見えてくるはず。
自分の人生にとって、とても有意義な時間になることでしょう。
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