
『ブレードランナー 2049』(2017)は、1982年に公開されたSF映画『ブレードランナー』(1982)の30年後を描いた続編です。
監督はドゥニ・ヴィルヌーヴ。
前作で監督を務めたリドリー・スコットは製作総指揮に当たりました。
本作はアカデミー賞で2部門、ハリウッド映画賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞など様々な映画賞を受賞。
前作で逃亡したデッカードとレイチェルがどうなったのかも気になる『ブレードランナー 2049』(2017)について、結末・考察、K、ジョイ、ラヴ、デッカードの正体、続編としての意味を解説していきます!
項目 | 評価 | 点数 |
知名度 | ★★★★★ | 90点 |
配役/キャスト | ★★★★☆ | 80点 |
ストーリー | ★★★★☆ | 85点 |
物語の抑揚 | ★★★★☆ | 85点 |
SF | ★★★★☆ | 85点 |
難解度 | ★★★★☆ | 80点 |
目次
- 1 『ブレードランナー 2049』(2017)の作品情報
- 2 『ブレードランナー 2049』(2017)の概要
- 3 『ブレードランナー 2049』(2017)のキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介
- 4 『ブレードランナー 2049』(2017)の感想と考察
- 5 『ブレードランナー 2049』(2017)の原題・タイトルの意味とは?
- 6 『ブレードランナー 2049』(2017)の原作や元ネタとは? 映画版との比較
- 7 『ブレードランナー 2049』の時系列・時代背景を解説
- 8 『ブレードランナー 2049』(2017)のキーワード、レプリカントの見分け方や前作からの伏線、つながりを解説
- 9 『ブレードランナー 2049』(2017)の疑問点
- 10 『ブレードランナー 2049』(2017)の裏話・トリビアを解説
- 11 『ブレードランナー 2049』(2017)の最後は? ラストシーンや結末を解説
- 12 【レビュー】『ブレードランナー 2049』(2017)の評価・評判
- 13 『ブレードランナー 2049』(2017)が批判されたのはなぜ?女性差別の理由を解説
- 14 『ブレードランナー 2049』(2017)の総合評価:前作に匹敵するSF映画の傑作!
『ブレードランナー 2049』(2017)の作品情報
製作年 | 2017年 |
原題 | Blade Runner 2049 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 163分 |
ジャンル | SF |
監督 | ドゥニ・ヴィルヌーヴ |
脚本 | ハンプトン・ファンチャー/マイケル・グリーン |
原作 | 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 |
主要キャスト | ライアン・ゴズリング(K / ジョー)/ 日本語吹替:加瀬康之
ハリソン・フォード(リック・デッカード)/日本語吹替: 磯部勉 アナ・デ・アルマス(ジョイ)/ 日本語吹替: 小林沙苗 シルヴィア・フークス(ラヴ)/日本語吹替: 志田有彩 |
『ブレードランナー 2049』(2017)の概要

K:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
2049年、レプリカントを製造していたタイレル社は倒産し、代わりにウォレス社が新型のレプリカントを製造していた。
旧型のレプリカントを「解任(抹殺)」する職務に就くネクサス9型レプリカントのブレードランナーKは、旧型のレプリカントを解任(抹殺)。
Kが庭を調査したところ、地中にトランクが埋まっていることが判明する。
トランクを持ち帰って調べてみると、トランクの中身は骨で、帝王切開の合併症で約30年前に死亡した女性であった。
さらに骨には製造番号が刻まれており、それはレプリカントであることを意味した。
レプリカントの出産は前代未聞であり、Kの上司であるジョシは、事実公表によって起きるであろう社会混乱を危惧し、Kに事件の痕跡をすべて消すようにと命令する。
Kがウォレス社に行って調べると、骨は2019年に失踪した旧型レプリカントのレイチェルであった。
『ブレードランナー 2049』(2017)のキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介

Kとジョイ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
ここでは『ブレードランナー 2049』(2017)のキャスト・登場人物(キャラクター)を紹介していきます。
K / ジョー(ライアン・ゴズリング)/ 日本語吹替:加瀬康之

K:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
ロサンゼルス警察に務めるブレードランナーであり、ネクサス9型レプリカント。
旧型のレプリカントを解任(抹殺)する職務に就く。
ウォレス社製の家庭用ホログラムAIであるジョイと暮らす孤独な男。
演じたのは『きみに読む物語』(2004)、『ラ・ラ・ランド』(2016)など多くの映画で主演を務めるライアン・ゴズリングです。
リック・デッカード(ハリソン・フォード)/日本語吹替: 磯部勉

リック・デッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
前作『ブレードランナー』(1982)の主人公であり、元ブレードランナー。
30年前、レプリカントのレイチェルと逃亡し、行方をくらます。
30年後でも機敏な動きを見せ、Kと互角に戦う。
演じたのは、前作でもデッカードを演じたハリソン・フォードです。
ジョイ(アナ・デ・アルマス)/ 日本語吹替: 小林沙苗

ジョイ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
ウォレス社製のAIが搭載されたホログラム。
Kのアパートで一緒に暮らしており、Kが唯一心を開いている相手でもある。
Kの良き理解者であり、Kを愛してもいる。
演じたのは、本作でブレイクを果たし、世界で最も美しい顔100人に選出されているキューバ出身の女優、アナ・デ・アルマスです。
ラヴ(シルヴィア・フークス)/日本語吹替: 志田有彩

ラヴ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
ウォレス社でウォレスの代理人もするネクサス9型レプリカント。
高い知性と戦闘力を持ち、Kを追い詰めていく。
演じたのはオランダの女優、シルヴィア・フークスです。
ジョシ(ロビン・ライト)/日本語吹替: 深見梨加

ジョシ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
ロサンゼルス警察に務める警部補であり、Kの上司。
Kにレイチェルにまつわる事件の痕跡をすべて消すようにと命令する。
演じたのは、ドラマ部門でゴールデングローブ賞受賞歴のあるロビン・ライトです。
『ブレードランナー 2049』(2017)の感想と考察

K:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
『ブレードランナー 2049』(2017)の感想
『ブレードランナー 2049』(2017)は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督らしい難しい内容になっていました。
前作の『ブレードランナー』(1982)も難解ではありましたが、今作も難しくなっているのではないかという気がします。
注意深く観ていかないと話に置いて行かれるなんてことも。
かと言って、本作がつまらないということはありません。
ストーリーも世界観も前作と比べて劣りませんし、前作でデッカードがレプリカントと繰り広げた死闘に匹敵するようなアクションも見ごたえがあります。
また、ラストではドゥニ・ヴィルヌーヴが監督した『メッセージ』(2016)のような感動もあります。
前作で逃亡したデッカードとレイチェルのその後も描かれており、その点も気になるところでしょう。
もちろん、気になるその後も描かれています。
前作の公開から30年。
30年の間に技術は進歩しており、本作ではAIが搭載されたホログラムのジョイなどの映像技術にも注目。
近い将来、このような進化したAIが生み出されるのかと興味を抱きながら観ることができますし、AIと恋愛する日もそう遠くないのではないかと本作を観て思いました。
『ブレードランナー 2049』(2017)の考察
『ブレードランナー 2049』(2017)の大きなテーマはアイデンティティではないでしょうか。
本作はKのアイデンティティをめぐる物語だったのではないかと思います。
Kは人間に憧れていた、憧れるとまではいかなくても、人間になりたかったのではないかという気がします。
「スキンジョブ(人もどき)」と蔑まれ、唯一心を開き、愛しているといえるのは人ではなく、ジョイというAIを搭載したホログラム。
抹殺という言葉を使わず、解任という言葉にこだわり、共感能力が強いより人間に近い思想を持っていると考えられますし、「魂」という言葉も口にします。
魂(アイデンティティ)とは記憶であるのか。
旧型のレプリカントを解任(抹殺)するために生み出されたK。
彼も前作の『ブレードランナー』(1982)に出てきたレプリカント、ロイ・バッティのように運命に抵抗してみたかったのではないでしょうか。
つまり移植された記憶ではなく、オリジナルの記憶を持ち、愛のある生まれ方をして自由に生きる。
旧型のレプリカントを解任(抹殺)するためだけではなく。
本作は人間になろうとしてもできなかった哀しき男の物語と言えるでしょう。
『ブレードランナー 2049』(2017)の原題・タイトルの意味とは?

Kとラヴ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
『ブレードランナー 2049』(2017)の原題・タイトルになっている「ブレードランナー」ですが、実は原作には登場しない映画オリジナル用語です(レプリカントも)。
「ブレードランナー」という名称は、医師であり、SF作家だったアラン・E・ナースの小説『The Bladerunner』(1974年)で登場。
「非合法医療器具(blade)の運び屋(runner)」という意味で使われます。
「2049」は西暦2049年、つまり本作の年代を表しています。
『ブレードランナー 2049』(2017)の原作や元ネタとは? 映画版との比較

ジョイ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
『ブレードランナー 2049』(2017)の原作と元ネタ
『ブレードランナー 2049』(2017)の原作は、フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。
1998年にSF・ファンタジー作品を対象にした文学賞であるローカス賞を受賞。
日本語訳版は1969年に浅倉久志の訳でハヤカワ・SF・シリーズから刊行され、1977年にハヤカワSF文庫に収められました。
しかし、本作は前作『ブレードランナー』(1982)の続編であるので、厳密に言えば、原作はありません。
本作は、前作でも脚本を書いたハンプトン・ファンチャーが原案を出しました。
【比較】『ブレードランナー 2049』(2017)の原作と映画版の違いは?
原作はないので、映画版との違いもありません。
ちなみに原作ではレプリカントではなく、アンドロイドという名称が使われています。
レプリカントはクローン技術の「レプリケーション(細胞複製)」という用語からきているそう。
『ブレードランナー 2049』の時系列・時代背景を解説

K:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
2019年:レプリカントが反乱を起こす
前作『ブレードランナー』(1982)の舞台。
ネクサス6型レプリカント、ロイ・バッティら4体が反乱を起こし、タイレル社社長のタイレル博士が殺害されました。
ブレードランナーのデッカードは、捜査に当たり、事件を解決。
その後、愛するレプリカントのレイチェルを連れて行方をくらまします。
2022年:レプリカントの製造禁止
ネクサス8型レプリカントによる大規模テロ「大停電(ブラックアウト)」によって世界中のデータが消去され、都市機能は完全に停止してしまいます。
この事件により、レプリカントは法律で無期限に製造禁止。
レプリカントの反乱が相次ぎ、レプリカントを製造していたタイレル社は倒産しました。
2036年:新型レプリカントの誕生
盲目の遺伝学者であり企業家のウォレスがタイレル社の資産を買い取り、人間に従順で寿命にも制限がない新型レプリカントであるネクサス9型の製造を開始。
政治家に働きかけてレプリカント禁止法を廃止させます。
2048年:旧型レプリカントの解任(抹殺)
旧型レプリカントで寿命制限のないネクサス8型の残党は、解任(抹殺)の対象となり追跡されます。
警察はブレードランナーの組織を強化し、徹底した捕獲捜査を行うように。
バーで発生したトラブルにより、逃亡していた旧型レプリカントのネクサス8型サッパー・モートンの所在が明らかになりました。
『ブレードランナー 2049』(2017)のキーワード、レプリカントの見分け方や前作からの伏線、つながりを解説

Kとデッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
レプリカントの見分け方・人間との違いとはなに?
レプリカントは、外見だけでは人間と見分けがつきません。
前作の『ブレードランナー』(1982)では、特殊な装置を使い、他者への共感の度合いを測定するテスト「フォークト=カンプフ感情移入度測定法」によって判別していました。
本作の『ブレードランナー 2049』(2017)でも、精度を上げた(進化させた)「フォークト=カンプフ感情移入度測定法」のようなものを行うシーンがあったので、それでレプリカントを見分けているのではないかと考えられます。
人間との違いは、本作で事件の発端となった生殖機能。
本来、レプリカントに生殖機能はないはずでしたが、レプリカントのレイチェルは子供を産みました。
となると、人間とレプリカントの違いは人間同士の性行為によって生まれたか、ウォレス社によって造られたかの違いしかないのではないでしょうか。
羊の折り紙
デッカードについて聞くために、Kはデッカードの元同僚だったガフに会いに行きます。
得意の折り紙は老人になっても続けていて、本作では羊の折り紙を折りました。
この羊の折り紙は、おそらく原作の『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』にちなんだものでしょう。
また、旧約聖書の時代、羊は神への捧げもの(生贄)としてささげられる動物のひとつ。
デッカードは奇跡を起こしたレイチェル=神の捧げものだったという説も考えられます。
木彫りの馬
Kの幼い時の記憶にあった木彫りの馬。
Kが「自分は人間とレプリカントの間に生まれた子かもしれない」という疑念を持つ発端となったアイテムです。
前作ではデッカードが、「自分はレプリカントかもしれない」という疑念を抱くきっかけとしてユニコーンの白昼夢とユニコーンの折り紙がありました。
『ブレードランナー』シリーズで、馬は「アイデンティティーを揺るがす象徴」と言えるでしょう。
他者への共感性
前作でレイチェルは、手に蜂が止まれば「握り潰す」と言いましたが、Kは大量の蜂が身体に止まっても放置したままでした。
これは生物共感能力が進化した事実だと言えます。
すなわち、人間とレプリカントの境界線がさらに薄くなったことを物語っており、「性格」「個性」というものもより人間に近く、複雑になったと言えるでしょう。
『ブレードランナー 2049』(2017)の疑問点

Kとデッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
なぜ大停電が起きた? 大停電の原因となにが起きたのかを解説
複数のレプリカントの計画(テロ)によって「大停電(ブラックアウト)」が起きました。
彼らは、政府に保管されている電子・動力データの破壊を目的としており、それをする事で人間になろうとしていたのです。
大停電(ブラックアウト)により、世界中のデータが消去され、都市機能は完全に停止してしまいます。
なぜタイレル社は倒産したのか?
タイレル社は、レプリカントの度重なる反逆によって製造を禁止されてしまい、倒産してしまったのです。
レプリカント製造者ウォレスの目が見えないのはなぜ?
レプリカント製造者ウォレスの目が見えない理由は明らかになっていませんが、いくつかの説が考えられます。
まず一つ目は、生まれつき目が見えないというだけ。
二つ目は、複数のドローンを目として使う方が便利だからという説。
三つ目は、前作のレプリカント製造者エルドン・タイレルが、レプリカントのロイ・バッティに両目を潰されたので、そのオマージュという説もあります。
デッカードとレイチェルの真実・正体や目的とは? 前作のその後が描かれている?
『ブレードランナー 2049』(2017)は、前作のその後が描かれています。
デッカードとレイチェルは、行方をくらまし、レイチェルは帝王切開で子供を産んでいたことが明らかになります。
しかし、レイチェルは帝王切開の合併症で死去。
30年後の本作でトランクから骨となって出てきます。
デッカードは「時には誰かを愛するなら、他人でいた方がいい」と、追手から子供を守るために、子供と別れて生きることを決意。
一人で犬と暮らしていました。
61021の文字が意味することとは?
Kが抹殺したレプリカントのサッパー宅付近にあった木の根元に「61021」という数字が彫ってありました。
この61021という数字は、2021年6月10日を意味し、誕生日であったのです。
誰の誕生日かと言うと、Kの記憶にある自分の誕生日。
木馬にも61021という数字が彫られており、この日付はレプリカントが子供を産んだ日付と一致します。
この発見により、Kは「自分はレプリカントが生んだ奇跡の子供かもしれない」という想いを抱くわけです。
Kはデッカードとレイチェルの息子?
答えはノーです。
実はレイチェルが生んだのは、息子ではなく、娘であることが明らかになります。
すなわち、Kはデッカードとレイチェルの子供ではありません。
アナ・ステリンはKの中にある木馬の記憶を見て、それが本物であり自分にとっても特別な記憶だから思わず涙を流します。
デッカードとレイチェルの子供は、ステリン研究所所長のアナ・ステリン博士だったのです。
デッカードはレプリカントだった?内容とリドリー・スコット監督の解説
The Hollywood Reporterによるインタビュー動画では、前作『ブレードランナー』(1982)を監督し、本作の製作総指揮をとったリドリー・スコット本人が「デッカードはレプリカントだよ」と、公言。
彼はデッカードがレプリカントであることを伝えようとし、前作でユニコーンの白昼夢や折り紙のシーンを入れたそう。
これがジョークでないなら、衝撃的な告白です。
ブレードランナーファンの激論に終止符がうたれるのでしょうか。
アナの兄弟の死因、ガラテヤ症候群とはなに?
ガラテヤ症候群とは現実には存在しない病です。
脚本家を担当したマイケル・グリーンが生み出したもの。
スペルは少し違いますが、ガラテア(Galateia)なら、ギリシャ神話でピグマリオンが彫った女性の彫像の名前で、この彫像はピグマリオンに愛されて人間になります。
もしかしたらガラテヤ症候群とは、「人間になりたい」という願望が生む精神的な病なのかもしれません。
『ブレードランナー 2049』(2017)の裏話・トリビアを解説

K:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
Kの名前の由来はカフカからきている?
本作の主人公はKと呼ばれていますが、ジョイは「ジョー」と呼びます。
また、デッカードにKは「ジョー」だと名乗りました。
この「K」と「ジョー」は、作家フランツ・カフカの小説の主人公の名前を想起させます。
『城』の主人公は測量士K、『審判』の主人公はヨーゼフ・K。
ヨーゼフは英語ではジョーゼフで、短縮するとジョーになります。
カタカナの「メビウス」の文字
Kが住んでいるアパートの入り口のドアの上には、日本語のカタカナの「メビウス」の浮き彫りがあり、屋上にはカタカナの「メビウス・アパート」という文字の看板があります。
メビウスは、オリジナル作『ブレードランナー』が多大な影響を受けたバンドデシネ(フランス製コミック)の人気作家の名前です。
前作をオマージュしたシーンはどこ?
『ブレードランナー 2049』(2017)では、前作をオマージュしたとみられるシーンが多くあります。
オマージュしたシーンを一覧にしてみます。
・ロイ・バッティの格闘シーン⇒Kとレプリカントが格闘して壁をぶち破るシーン
・人工蛇の鱗に番号⇒眼球に番号
・ゾーラのレインコート⇒ジョイが着る透明なレインコート
・屋台⇒自動販売機
・タイレル社の応接室の照明⇒ウォレスの部屋の照明
・デッカードがタイレル社でフクロウを見て、レイチェルに本物かという質問⇒Kが犬を見てデッカードに本物かと質問
・ユニコーン⇒木馬
・レプリカントと恋⇒AI(ホログラム)と恋
『ブレードランナー 2049』(2017)の最後は? ラストシーンや結末を解説

Kとデッカード:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
『ブレードランナー 2049』(2017)の結末・ラストシーン
『ブレードランナー 2049』(2017)の結末で、ラヴはデッカードを拉致してロサンゼルス空港に向かいますが、Kがそれを阻止します。
死闘の末、Kはラヴを殺し、拘束されていたデッカードを救助。
沈みゆくスピナーから脱出に成功します。
その後、Kはデッカードをステリン研究所に連れて行き、深傷を見て入り口の階段で倒れこみます。
一方、デッカードは娘との再会を果たすというラストになりました。
『ブレードランナー 2049』(2017)の最後の解釈と考察
『ブレードランナー 2049』(2017)のラストは父親と娘の感動的な再会というラストになりました。
また、Kが生きているのか、死んでいるのか、はっきりしないラストにもなりました。
果たしてKは生きているのでしょうか。
Kは生きていると思います(生きていて欲しい!)。
生存して、続編につなげて欲しいという期待があります。
『ブレードランナー 2049』(2017)のその後、現在は?
上記でも書きましたが、Kが生存して、続編につなげて欲しいという期待があります。
まだウォレスとの決着がついていませんし、ウォレスが裏切り者でもあるKを見逃さないのではないでしょうか。
おそらくデッカードは娘と再会した後、Kを救助して行方をくらますでしょう。
アナ・ステリン博士がステリン研究所にかくまうかもしれません。
また、フレイザ率いるレプリカント解放運動のメンバーが反乱を起こす可能性もあり、人類vsレプリカントの対決が勃発するかもしれません。
その時、Kとデッカードはどのような行動をとるのか。
続編が製作された際は、大きな注目になるでしょう。
【レビュー】『ブレードランナー 2049』(2017)の評価・評判

K:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
【つまらない?】低評価のレビュー
『ブレードランナー 2049』(2017)の低評価はどのようになっているのでしょうか。
映画のレビューサイトをまとめてみると、
という低評価レビューがありました。
低評価で目立ったのが、「ブレードランナーらしくない」というもの。
確かに本作は、良くも悪くも ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督らしい作品となっており、前作の鬱的でカオスな雰囲気はあまり見られません。
レプリカントはレプリカントよりも人間に近くなっていますし、それがブレードランナーファンには受け入れられなかったのかもしれません。
【面白い?】高評価のレビュー
『ブレードランナー 2049』(2017)の高評価はどのようになっているのでしょうか。
映画のレビューサイトをまとめてみると、
という高評価レビューがありました。
映像美やストーリー(脚本)を高く評価するレビューが多いです。
また、名作の続編を作り上げたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の手腕を評価する声も多くあり、ライアン・ゴズリングの演技も高評価です。
また、ジョイを演じたアナ・デ・アルマスが、かわいいというレビューも多数。
日本の映画レビューサイト映画.comの点数は5点満点中3.6という評価になりました。
『ブレードランナー 2049』(2017)が批判されたのはなぜ?女性差別の理由を解説

ウォレス社:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
『ブレードランナー 2049』(2017)では、「未来でも女性は男性の補佐的な性対象の存在なのか」といった批判の声も挙がっています。
確かに劇中で女性たちと言えば、ホログラムのセクシーなジョイはKに献身的に仕え、都市に映される巨大ホログラムは性的シンボル(性産業)として描かれました。
また、ウォレスの代理人をするラヴもウォレスに献身的に仕えます。
一方で、Kの上司は警部補である女性ですし、ラヴはKと互角に戦い、ウォレス社を代表する理知的で力強い女性でもあります。
レプリカント解放運動のリーダーも女性であり、ステリン研究所所長のアナ・ステリン博士も女性。
地位のある立場にいます。
一概に「未来でも女性は男性の補佐的な性対象の存在」とは言えないし、決して女性差別はしていないでしょう。
個人的にはかなり偏った見方ではないかと思います。
『ブレードランナー 2049』(2017)の総合評価:前作に匹敵するSF映画の傑作!

Kとジョイ:ⒸWarner Bros. Entertainment Inc.
意外性のある展開や映像美で魅了した『ブレードランナー 2049』(2017)。
名作の続編としても、SF映画としても上出来だったのではないかと思います。
果たして続編は製作されるのでしょうか。
Kとデッカードの今後が気になるところ。
続編が出たらぜひ観てみましょう!
前作の『ブレードランナー ファイナル・カット』(2007)の詳しい考察や解説が知りたい方はこちら。
https://minority-hero.com/cinema-review/blade-runner/18191
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